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「私のことは気にせず、行ってみたら？」
フィガロの蝶の飾りが本物のようにパタパタ動く。
「……ブラック家のご子息様もいる」
「悪い子じゃないんでしょう？」
目をクリっと動かして言う。入学時はあれほど注意喚起をしていた癖にシリウスがグリフィンドールに選ばれたと聞いた瞬間から、ひどい態度の変わりようだ。
警戒は怠っていないようだけど。
「グリフィンドール生だし」
「ね、行ってらっしゃい？」
全く会話になってないし、フィガロは一向に意見を曲げる気は無さそうだ。
賢く魔力も微量ながらにある希少な梟、カミラがフィガロにバレないように手紙を持ってきたところまでは良かったのだが、天気が良いからといって、日光がよく入るリビングで書くべきではなかったのだ。
フィガロにも見られてしまった手紙の内容は簡単にこう。
宛先は級友リーマスから、
「ジェームズが『エバンズに会いたい！！』とうるさくてかなわないから、Aに頼んで連れてこいとシリウスから苦情の手紙が届いたから、良かったら助けてくれない？」だ。
こんなことリリーに言ったら絶対に断るに決まってる。
「嫌よ！二人で出掛けましょ、愛称」とジェームズの方なんか見向きもしないで言う様子が目に浮かぶ。
「Ms.エバンズと行ってらっしゃいな？」
「面白がってる」
「だって面白いもの」
済まして答えるフィガロ。完全に他人事だと思ってなんて無責任。
「私待ってるわ、大丈夫。だから「わかった。行くから」
根比べはフィガロの粘り勝ち。
「あらほんと？じゃあお返事書いて、準備しなくちゃ」
したり顔で笑うと彼女は、食事を急かし出したイアンの待つ台所へと消えていった。
「……やられた」
悔しげに後ろ姿を捉えながら、呟く。
呑気な鼻歌が台所から聞こえてくる。どうせ、イアンと目配せし合ってニヤニヤしてるのだ。
フィガロにはいつまで経ってもかなわない。スローテンポで机に向き合い直すと、Aは乾いてしまったペン先を黒のインク入れに、これまたゆったりと入れた。
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ぽれ(プロフ) - 本当に面白い…この先がとても楽しみでどの作品よりもドキドキして待ちわびています。 (4月5日 20時) (
レス) id: aeee7d47d3 (このIDを非表示/違反報告)
キイ(プロフ) - シリウス小説で1番好きです！どきどきさせてもらってます！ (4月4日 19時) (レス) id: 8d47f131bf (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (2月15日 2時) (レス) @page26 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あああああああああめちゃくちゃ好きですゥゥゥゥゥゥゥゥゥ (1月26日 22時) (レス) @page20 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
Haru?(プロフ) - 更新されてて嬉しかったです！またまた続きが気になるところで終わってドキドキしてます！また待ってます💕 (6月14日 1時) (レス) @page19 id: 6e878ecb67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2022年11月14日 22時
