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「あの、どうしてここに」
先程までにっこり微笑み、柔らかく細めていた目が鋭く光った。
「実は、君に話があっての」
「話？」
「フィガロのことじゃ「なにか、あったん」
緊迫したその雰囲気からはネガティブな想像しかできず、上がってしまったフィガロという名前に取っかかるように口を挟む。
「まぁ落ち着きなさい、彼女の身は保証されておる」
Aの肩をシワだらけで重みのある手でそっと押え、ダンブルドアは落ち着かせるように目線を合わせた。
「…よかっ、た」
優しい瞳に諭され、息を整える。
「Aに心配をかけてしまっていると言っていてのぉ、君に迷惑をかけぬよう、連絡ができないことを申し訳なく思っているとのことじゃ」
「それだけ、ですか、？」
呆気なさに思わず言ってしまう。
「あぁ、それだけじゃ」
無慈悲なダンブルドアの声。
それだけなことが嬉しかったし、少し悲しかった。
「フィガロが無事なら、それでいい」
ダンブルドアから一度目線を離し、白く染った中庭を見て、遠く離れた地で身を隠すフィガロを想う。
「賢い子じゃの、A」
「賢くありません、まだ…足りません」
「ほぅ、勉強熱心なのは関心じゃ。
しかし、お主には目的があるかの？人のためでない、自分の目標があるかの？」
Aと同じように中庭に目を向けたダンブルドアは問う。
「、どうでしょう、か」
「人のために動ける、その年齢ではそうそう居らぬ。じゃが、その人がいなくなってしまった場合、お主は壊れてしまう、意味が分かるかな？」
人一人分開いている距離でダンブルドアは問いかける。
一人の魔法使いとして今、最強の魔法使いは未熟な魔女に問いかけている。
「…分かります」
「なら良い、自分が魔女である理由を見つけるのじゃ。なんでも良い、なんでも良いのじゃよ」
魔法を使うことは単に好きで、でもそれは理由にならなくて、Aが魔法を使うのはフィガロを守りたいから。
ホグワーツにできてしまった大切な友だちを守りたいから。
彼女は決して、それを口にしないけど、
＿＿＿＿＿ブラック家に見つかってしまった時の最悪な状況を回避したいから。
ダンブルドアが言うのは、その最悪な状況を回避できなかった時にAが壊れてしまうということ。
意地悪で言っているのでは無いと分かる。
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
