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「リリー、やめて」
「同感だ。リリーが巻き込まれる」
2人でリリーを引き止める。
もしかしたら上級生かもしれない。入学間近で目をつけられたりしたらどうなるか。
「でも、正しいことをしなくちゃ！ホグワーツの生徒になる身として」
「リリー！」
ガラッと扉を開けたリリーの前を横切ろうとした2つの影。リリーとAの生涯の運命の相手になることなど知る由もない。
だって、これは最悪な出会い。
「あ！！！！」
眼鏡をかけた男の子がリリーを見て、ピタリと動きを止めた。リリーにずんずんと近づくと、肩をガシッと掴んで、
「見つけた！！ぼくの天使！！お姫様！！！」
「は？」
これにはリリーも唖然。
大きく空いた口は塞がらないし、全く理解できないという表情。こんなリリーは初めて見た。それはセブも同様のようで、リリーの反応を伺っている。
「おい、ジェームズ。いきなりどうしたんだよ？」
ジェームズと呼ばれた眼鏡の男の子の後ろから現れたのは、真っ黒な髪をした端正な顔立ちの男の子。オリバンダーの店で熱烈な視線で見てきた男の子。
「……あ」
Aが思わず小さく声を漏らすと、リリーはようやく我に返ったようで、
「離して！！」
ジェームズの手を振りほどいた。
「いきなり何かしら！？非常識にも程があるんじゃない?」
ふわりと揺れた赤毛の髪が綺麗だなと思った。
ジェームズもそれを思ったようで、
「君の赤毛とっても綺麗だ！赤毛の他にもその瞳！！！気の強さ！！！全部素敵だ！！！」
リリーに振りほどかれたにも関わらず、めげずにもう一度、今度は手を握る。
今度はセブも黙っていられないようで、立ち上がろうとしたので、代わりにAが立ち上がった。
「ねぇ、その手離して」
「ん？？君はこの子の友達かい？この子の名前はなんて言うんだい？どこの出身？」
リリーについて知ろうと、まくし立てるジェームズ。
「まずあなたが名乗るべき」
「おっと、失礼。僕はジェームズ・ポッター。ジェームズって呼んでくれ！」
眼鏡をクイッとあげて、カッコつけたように言う。
「……A」
名前しか名乗らなかった私を不思議そうに見つめる。
「苗字嫌いなの、」
嘘じゃない、でもリリーの手を強引に繋ぐ奴にフルネームを教えたくない。いずれ、知られるんだろうけど。
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
