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迎えに来てくれている両親たちに手を振る子供たち。師匠もどこかで見てるんだろうかと思いを寄せる。
ガタンゴトンと揺れる汽車に身を任せ、窓の外をじっと眺めるAと、闇の魔術の書物を読むセブ、車内販売で何を買おうか考えているリリー。イアンは丸くなって寝てしまった。
今更ながらおかしな組み合わせだ。
「ねぇ、愛称？」
不意に声をかけてきたリリー。
「なぁに？」
「愛称はどこ寮に入りたい？やっぱり勉強熱心だからレイブンクロー？ううん愛称は何でも出来そうだからハッフルパフ？…でも才能もありそうだし」
「リリー！……そんなに褒めないで、慣れてないから、」
突然、褒めちぎり出したリリーに照れを隠すことなどできない。同い年の可愛い女の子にこんなに褒めてもらうなんて生まれて初めてだ。
「愛称ったら！」
「リリーこそどこに入りたいの…？」
少し考える素振りをしてから、
「グリフィンドールが良いわ！」
そう一言。
セブが一瞬本から目を離し、ちらりとそれらを見ると、分かっていたかのように小さく頷くと同時にどこか寂しそうな顔をしたように見えた。
「セブはスリザリンよね？」
今度はしっかり顔を上げて答える。
「ああ」
「…スリザリンは野心的で優秀な魔法使いのための寮なんだから、きっとセブにピッタリ」
目を大きく見開くと、本に目を戻しながら照れくさそうに「ありがとう」と言った。
「私は…グリフィンドールかスリザリン。2人が居るところがいい」
「わぁ！嬉しい！私もよ！愛称と一緒の寮で生活出来たらきっと楽しいわ！」
そう言って手を握りしめるリリーに、手をそっと握り返す。
セブに目線を向ければ、優しい笑顔をこちらに向けてくれた。
優しくて暖かい、フィガロと過ごした時間みたいだ。
同年代の子とこんな時間を過ごせるなんて、
ホグワーツってなんて素敵なところ。
優しい世界に和み、安心していると、廊下がドタバタと一気に騒がしくなった。
「……なんの騒ぎだ」
気が散る、と迷惑そうに眉をひそめたセブが言う。
「列車の中で騒ぐなんて、なんて非常識な人達なの！？許せないわ！」
そう言って席を立つリリー。
「ちょっと、リリー、何する気、」
おもむろに立ち上がったリリーに上擦った声が出る。
「非常識な人達がどんな人達なのか見るのよ。注意しなくちゃ、みんなに迷惑よ」
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
