絶対に馬が合わない相手 ページ28
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各寮に戻った学生たちは寮でゆったりと過ごしている。
ゆったりには語弊があったかもしれない。
リリーは不機嫌そうにしているし、その隣ではジェームズがリリーによく通る声をさらに大きくして、しきりに話しかけている。
シリウスはそれをニヤニヤと見物しているだけ。
そのシリウスを上級生たちはあまりよく思っていないらしく、ブラック家の子息だからどうとか、闇の魔術がどうとか、本人に聞こえるか聞こえないか絶妙なバランスの声で、こそこそと話していた。
入ったばかりの1年生のおかげで、グリフィンドール寮内は異様な空気と化していた。
居心地の悪くなった者たちはまた1人と、部屋へと戻り、リリーも早く戻りたそうだったが、ジェームズがなかなか離してはくれなかった。
「ねぇ、リリーそろそろ」
「エバンス！！！明日の朝食君の隣に座ってもいいかな？？」
「お断りよ」
「じゃあ、魔法薬学のペアを組もうよ！！！」
「絶対イヤ」
「…」
か細い声じゃリリーとジェームズには届かないみたいだ。
二人に気づいてもらえず、途方に暮れていると隅で本を読んでいたリーマス･ルーピンと目が合った。
騒がしくしていたから、リーマスもこちらをずっと見ていたのだろう。A顔をキョロキョロさせた瞬間にバチッと目が合ってしまって、なんだか気まずい。
彼もそれを感じとったのか気まずそうに目を逸らした。
そんな中でも言い争いをやめない二人にそれまで面白がって見ていたシリウスがようやく声をかけた。
「おいおい、お二人さん？
仲がよろしいのは良い事だが、Aが困ってるぜ？」
Aの肩に手をかけながら、振り向いたらその綺麗な黒髪がかかりそうな距離で声をかけてきた。
今までこんな距離で男の子と関わったことがないので、どう対応したら正解なのかが分からない。
硬直したままリリーを見つめる。
「愛称！！ごめんなさいね、こんな奴に構っている場合じゃなかったわ！明日の準備をしましょう！」
我に返ったリリーが手を引っ張って、部屋に戻ろうとする。次の瞬間、私の手を引っ張ってない方のリリーの手をさらにジェームズが掴んだ。
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
