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「…こんにちは。皐月Aさん、だね?」
「はい、そうですが…。」
誰だろう、この人。
「私は忍田真史。話があるんだ、…君のご家族の事で。」
思わず声をあげそうになったけど、歯を食いしばってぐっと堪える。
「っ、…分かりました。聞かせてください。」
シノダさんは驚いたような顔をした。
何か変な事言ったかな?
「ああ…。君のお父様とお母様の事だ。…お二人とも、それぞれの職場で遺体で発見された。」
「そう、ですか…。」
あまり驚かない。キザキさんが来てからもう3日経ってるし、なんとなく予想はしてた。
シノダさんは私の反応に目を丸くし、ふっと悲しそうな表情になった。
どうして、シノダさんがそんな
「…?っ、あの、爽に、…兄さんは…?」
「…皐月爽真君だね。彼は行方不明なんだ。
遺体が発見されていないし、保護されたという
情報も入ってない。」
「っ、じゃあ、まだ、生きてるかもしれない、って事、ですか…⁉」
「…その可能性もある。」
そう言うシノダさんの表情は、さっきよりも苦しそう。
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作者名:しとろん3号 | 作成日時:2019年2月6日 18時