叶わない38 ページ48
それぞれ実況者組と歌い手組の1時間ほどの部が終わった。
私は実況者の部はずっと舞台裏から顔出て見てたけど、やっぱりキヨ兄たちは凄い。一瞬でお客さんを盛り上げてしまうし。
改めて、キヨ兄ってかっこいいって思った。
それを見て、私も頑張ろうって気持ちが溢れて、いつもより気持ちを乗せて歌えた。何なら、失恋なんてしたばっかりだったから余計ね笑。
キヨ兄、ちゃんと見ててくれたかな。
そして、今からは実況者組と歌い手組のメンバーをお互い入れ替えして、ゲームや歌を歌おうという面白いコーナーの始まりです。
私はそのまま歌い手組に残り、実況者組からはうっしーさんとわくバンの方々がいらした。うっしーさん、歌上手いんだ〜とそこで思った。
逆に私があっちへ行くことなくて良かった。
あっちに行ってたら自分の気持ち隠しきれなくて、大変なことなってたかも。ありがとう運営さん。
________
『うっしーさんとデュエットとか笑いそう』
「お前それ練習の時も言ってたじゃねぇか」
『だって、面白いんですもん』
マイクを切って、ステージの上で話す。
私が最後に歌う歌がうっしーさんとの曲とか、面白すぎ。
そんな話をしてから、歌った。
やっぱりうっしーさんはすごく歌が上手くて、歌手顔負け。
でも、やっぱり凄く楽しかった。
___
こんな風にさらさらと時間が流れていってしまって、あっという間にイベントは終わってしまった。
最後まで笑っていたイベントだった。
イベント成功の打ち上げは、未成年だからと言って断ってしまった。
イベント中から疼いていた心が余計痛みそうだったから。
もう、これ以上、手の届かないキヨ兄を見ていたくなかった。
お前にはあの人は似合わないんだよって、言われてるみたいで辛かったから。
イベントの余韻に浸りながら、また、キヨ兄の顔を思い浮かべながら家路につく。
『…はぁ、こんな気持ちがまた復活するんなら、イベントなんて、行かなきゃ良かったかなぁ…』
静かな道を、そんなことを呟きながら歩いていく。
すると、
「こんな気持ちって？」
不意に後ろから、打ち上げ会場に居るはずのあの人の声が聞こえて、ぴたりと足が止まる。
しかもその声は少し不貞腐れているように聞こえる。
私はゆっくり振り返ると、その人の名を呼んだ。
『…キヨ兄』
すればその人は、とんでもない言葉を吐いた。
キヨ 「…お前、うっしーのこと好きなの」
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蘇澳(プロフ) - けろさん» コメントありがとうございます！とても励みになりました！お目に入れて頂き光栄です！これからも更新がんぱりますので宜しくお願いします^^ (2019年8月30日 16時) (
レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
けろ(プロフ) - 初めまして！毎回更新を楽しみにしています(^^)居候生活編も楽しみに待ってます笑小説書くのは大変だと思いますが応援しています！ (2019年8月30日 12時) (レス) id: 2aaeade905 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘇澳 | 作成日時：2019年8月12日 23時
