叶わない21 ページ26
『いえ！彼女なんて大層なものじゃなくて、ただの親戚です！だ、大学こっちなんで住まわせてもらってるんです！』
赤くなりながら何とか誤解をとく。
ガッチマン 「あ、そうなんだ。ごめんね？」
『い、いえ…』
すると、横からキヨ兄が割り込んできて私の頭の上に手を乗せる。
キヨ 「ちなみにこいつは月城A。ほんとに唯の親戚」
レトルト 「ふーん、それで“キヨ兄”ねー」
牛沢 「可愛いじゃん」
牛沢さんの低くかっこいい声で“可愛い”なんて言われてしまい、キヨ兄一筋の私の心が跳ねる。
『そんなお世辞は……でもありがとうございます、牛沢さん』
牛沢 「さん呼びとか久し振りですんげぇかゆいわ。適当に呼んで。うっしーとか」
『え、！？良いんですか？……ふふ、じゃあ、うっしーさんで！』
やばい！あの牛沢さんをうっしー呼び出来るなんて！
まぁ畏れ多くて“さん”は外せないけどね
そう心の中で喜んでいたら、隣にいたレトルトさんとガッチマンさんも嬉しい事を言ってくれた。
レトルト 「えー！うっしーばっかずるい、俺の事も短く呼んでよ」
ガッチマン 「俺もー、若い子に相性で呼んで貰えたら若返った気するから、呼んでよ〜」
ま、マジですかぁ！
やっぱり私死、近いのかな。一気にこんな幸せになって良いのかな…！？
『は、はい！レトさん、ガッチさん！』
レトルト 「うん、よろしくなーAちゃん」
ガッチマン 「よろしく、Aちゃん」
牛沢 「よろしくなーA」
わぁ…！皆さんから名前呼んでもらえるなんて…！
『こちらこそ！』
と、三人と仲良くなった所で今まで黙っていたキヨ兄が口を出す。
キヨ 「そろそろ行こうぜー、予約してるんでしょ」
レトルト 「あ、そうやん」
ガッチマン 「じゃそろそろ行こうか」
牛沢 「行きましょう。じゃキヨ借りてくね」
『はい！皆さんお気を付けて〜』
皆が手を振って部屋を出ていく。
私も振り返して見送っていた時、ふとキヨ兄が私の前で止まった。
あ、今日ちゃんとお洒落してる…やっぱりかっこいいな、キヨ兄…
キヨ 「じゃあ行ってくる。戸締りちゃんとしとけな、後、帰り遅くなっから早く寝とけよ」
わしゃわしゃと私の頭を撫でるキヨ兄。
あーもう、行って欲しくなくなっちゃうよ。
『うん、気を付けて……ちゃんと帰って来て、』
キヨ 「ん、」
ふわりとキヨ兄の残り香が鼻を掠めていって、少し寂しさが増した。
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蘇澳(プロフ) - けろさん» コメントありがとうございます！とても励みになりました！お目に入れて頂き光栄です！これからも更新がんぱりますので宜しくお願いします^^ (2019年8月30日 16時) (
レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
けろ(プロフ) - 初めまして！毎回更新を楽しみにしています(^^)居候生活編も楽しみに待ってます笑小説書くのは大変だと思いますが応援しています！ (2019年8月30日 12時) (レス) id: 2aaeade905 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘇澳 | 作成日時：2019年8月12日 23時
