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叶わない20 ページ25

学校と、バイトを終え家に帰る。時刻は6時半。


『ただいま〜』

と、間延びした声でそう言うと、昨日は返って来なかったキヨ兄の声が返ってくる。


キヨ 「おかえり」


『ふふー、ただいま』


キヨ 「何笑ってるんだよ」


『んー?お返事返ってくるの嬉しくて、』

にへへ、と笑いながらそう言うとキヨ兄はそっぽを向いて


キヨ 「馬鹿」

と呟いた。



何その可愛い反応……


だめだめ、ほだされちゃ!
ぶんぶんと首を振って煩悩を追い払う。

そして話題を変えるために今日の夜ご飯の話をする。


『今日何食べたい?買い物に行かなきゃいけないんだけど…』

と言うと、キヨ兄が心底申し訳ないというように口を開いた。


キヨ 「あ、A悪ぃ。今日夜、出掛けるわ」

急にそんな事言われたものだから、えっと声を上げてしまう。

『…そ、そっか、気をつけて行ってらっしゃい』


キヨ 「おう、お前も戸締りしっかりな」


『はーい、』

そう言ってキヨ兄は自室に消えていってしまった。

なんだろうな…少し、寂しいなぁ…


_________

不意にインターホンが鳴って、はいはいとモニターを見る。

モニターを見た瞬間、見た事ある、と脳が告げてドアを開けてしまっていた。

? 「あ、どーもこんばんは〜」


? 「この子が昨日の子?」


? 「キヨ、居る?」


そこに立っていたのは、紛うことなきキヨ兄と同業の、牛沢さんレトルトさんガッチマンさんだった。

『…牛沢さんと、レトルトさんと、ガッチマンさん?』

牛沢 「あれ?俺らの事知ってるの?若い子なのに」


『そ、そりゃ!有名ですから!』


ガッチマン 「可愛い子にそんな事言って貰えて光栄だね」


レトルト 「ね〜」


『あ、先ずキヨ兄ですよね!すみません、少しお待ちください!』

ぺこぺこと頭を下げながらキヨ兄の部屋へ掛けていった。


『キヨ兄、レトルトさん達来たよ?』


キヨ 「マジか!直ぐ行く」

数分してキヨ兄は出て来て、私を連れて玄関まで来た。

レトルト 「ねぇほんと遅いよー。俺らに隠し事してた挙句に待たせる気ー?」


キヨ 「隠してたっちゃ隠してたけどさぁー?」


四人の絡みを見ていたら動画のように面白くて、思わず笑ってしまう。



ガッチマン 「そういえば、名前なんて言うの?キヨの彼女さんは」


ぴしり、と笑顔が固まる。

ん?カノジョ?かのじょ?

『え、誰が、ですか?』


ガッチマン 「いや、君が」


『えぇ!?』

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蘇澳(プロフ) - けろさん» コメントありがとうございます!とても励みになりました!お目に入れて頂き光栄です!これからも更新がんぱりますので宜しくお願いします^^ (2019年8月30日 16時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
けろ(プロフ) - 初めまして!毎回更新を楽しみにしています(^^)居候生活編も楽しみに待ってます笑小説書くのは大変だと思いますが応援しています! (2019年8月30日 12時) (レス) id: 2aaeade905 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蘇澳 | 作成日時:2019年8月12日 23時

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