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Noside
しびれを切らしたユリカがAを押し退け、ボールを取る。
「ユリカ……」
「ブラックフィールド！」
オリオンクロスバイパーを遥かに上回る威力を誇るシュートが世界へ襲いかかる。
ゴール前を固めるミッドフィールダー、ディフェンダーに円堂が叫ぶ。
「退けぇぇ！！！ゴッドハンド！」
ダイヤモンドハンドでも止められなかったシュートよりも強いシュート相手にゴッドハンドを繰り出す。
それでも、威力を弱めず円堂が一人で止めてしまった。
「何故だ！ゴッドハンドは分析済み、ブラックフィールドを止められるはずがない！！！」
動揺を隠せないユリカに円堂は言う。
「悪い、これ実はただのゴッドハンドじゃないんだ。あえて名前をつけるなら……友情のゴッドハンドだな」
円堂のこのプレイで完全に空気が変わった。
シャドウオブオリオンの二本の柱が冷静さを失い、攻め入る隙を与えてしまう。
「総攻撃開始！」
連携が乱れたオリオンの綻びの間を縫ってあっという間にゴール前へ躍り出た。
「「「ペルセウスオーブ！！！」」」
灰崎、一之瀬、クラリオという異色の三人の連携技が炸裂。
「ブラックシールド！」
プロキオンの必殺技はほとんど役目を果たすことなくゴールネットが揺らされた。
ヒロトと会話をしてからほとんど動けていないAに、恐れる人物からの怒声が降り注ぐ。
「A！何をしている！！！さっさと点を決めろ！！！」
「と、うさん……」
イリーナと共に高みの見物をしていたはずの父がベンチまで降りてきた。
ああ、ちゃんとやらないから怒りに来たんだ。でも、今から挽回すればきっと怒らない。
ここで勝利を父さんに捧げれば＿＿＿＿
�猖榲�の自分�瓠�
「う…………うぅ………」
父さんのことは好きだ。でも、＿＿＿＿！
「好きだからこそ……今みたいに金と権力に目が眩んだ父さんはもう見たくない」
Aの瞳に完全に感情が舞い戻った。
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作者名：るぴゃん x他1人 | 作成日時：2020年3月18日 8時
