第159話 これが本当の国外逃亡 ページ5
×××
『休暇を頂いてもよろしいでしょうか』
｢無理だね｣
これほどまで端的な即落ち二コマはない。
はっきり言おう、クレトニア政府はブラックである。
仕事を納期までに終わらせるのは大前提として、終わってもなお休みが取れない。
その悪循環でAの身体に精神的負担と肉体的疲労が溜まりがちになる。
こういう時は大抵、他の国から直接休みをとってもらうのがAと接する時の暗黙のルールとして存在するのだが、
それでも断られた時、Aは速やかに自分の仕事を終えた後、
国外に亡命する。
ー
『はあ〜…〜…！！』
ぐぐっと呑気に背伸びをする少女は、少年とも言える顔つきを崩すことなく身に伸し掛る重荷をとっぱらって眩しい太陽光から目を背けた。
そうして靴を脱ぎ、縁側に乗り上げる。
｢にゃぁ〜｣
そうするとどこからともなくやってきた目付きがどこか主人に似た黒猫が体をすりすりと擦り寄せてくる。
寄せてきたもふもふの毛に手を這い、穏やかな手つきで撫でてやった。
『かわいいね〜』
すると、ドタドタと台所からこちらへ向かってくる足音。
｢は、はわ…！、たまもAさんも良いですね…！！
ベストショットです、ちょっとカメラを…ああ…たしかここに…｣
猫と国、互いを交互に見るやいなやここの家主、日本がご乱心になった。
…そう、Aは自国から遙か離れた極東・日本へと亡命していたのだった。
ーー
たまにはno-sideでも良いかなって
次から一人称視点に戻ります。
ちなみに日本のカメラは見つからなかったです。
『に、にほーん！匿って〜！！』
ゴロゴロと上がり込んで来たのは私とも交流が深い欧米の島国、Aさんだ。
｢随分慌てたようで。また上司さんですか？｣
『もう限界、軽く2徹目も入るところだった』
｢では、お茶を煎れましょうかね、しばらくごゆっくりなさって下さい｣
どことなく落ち着かない様子のAさんに、私はいつも居場所を空けておくのだ。
彼女だってまだ若い、…助けが必要ならば、手を差し伸べるのは年長者として当然であろう？
日本とAは祖父と孫！みたいな関係よりは何時でも帰って来れる実家、みたいな感覚です。
辛い時、苦しい時は何も言わなくても傍にいるだけで良い…日本もきっと理解してると思います。
てかやっぱりそれ祖父と孫じゃね()
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RYP！(プロフ) - おまけ書いてて一番楽しかったです。特にプロローグが一番好きですね。ココ息抜き (7月30日 0時) (
レス) id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
蝋梅＠世界史好き(プロフ) - 確かに、ヘタリアで性格が似てる兄弟姉妹って見たことないですね........ (5月27日 14時) (レス) @page17 id: 8ed1b41a7f (このIDを非表示/違反報告)
rey - RYP！さん» ですよね、ヘタクラのリア友とはオリキャラ作って勝手に絡ませてニヤニヤしてますn(((((( (5月15日 22時) (レス) id: 8ed1b41a7f (このIDを非表示/違反報告)
RYP！(プロフ) - reyさん» コメントありがとうございます！ですよね、ポルトさんは個人的に色気と言うよりえっっっっっ(( (5月14日 10時) (レス) @page3 id: 4d2d529cd2 (このIDを非表示/違反報告)
rey - 初めてコメントさせていただきます、続編おめでとうございます！！このシリーズずっと読んでいたのでうれしいです.....それと157話激しく同意です。ポルトさんは何より色気g(((おい (5月5日 6時) (レス) id: 8ed1b41a7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RYP！ | 作成日時：2023年4月25日 21時
