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「やっと、会えましたな、李牧宰相」
先に口を開いたのは呂不韋だった。
ついに会見が始まった。
本殿には並ならぬ緊張感が漂い、秦と趙、両者の睨み合いは続く。
私は先生の斜め後ろに座り、文官たちの肩と肩の間から会見を見守る。
こんなに近くで李牧を見たのは初めてだったが、近くで見る分には余り脅威は感じない。
しかし、あの時、戦場で見た李牧のオーラはただ者ではなかった。
暫く、たわいもない話が続き、両陣営の緊張感がマックスになった頃、呂不韋は爆弾を投下する。
「では、そろそろ本題に入ろうか.......。やはり、李牧殿にはここで死んでもらう」
言うと思った。
呂不韋の言葉に本殿はザワザワと揺れる。
もし、ここで李牧を殺せば秦の対外問題へと関わる。
つまり、各国からの信用が落ちるということ。
それらを担うのは私たち外交官出たるため、出来れば、そう来て欲しくはなかったのに。
しかし、きっとこれは取り引きの一環だろう。
呂不韋のこの手には以前 体験済みだ。
少しの沈黙が続いた後、李牧はフッと笑った。
「もちろん、無策で飛び込んでくるほど度胸はありません。我々が無事に帰れるよう、手土産を持参しました」
その言葉にまたもや会場内はどよめいた。
手土産.......。普通に考えると、貢ぎ物となるのが妥当であるけれども、李牧の事だ。
とてつもなく大きいものを持ってきたのだろう。
私が思考を巡らせている間に、李牧は中央に大きな地図を広げてみせた。
「面白そうだ。だが、この手土産は当然、そなたの首より重いものでなくては意味が無いぞ」
「ええ、もちろん」
呂不韋は初めから李牧がこのような手に出ることを読んでいたのかもしれない。
私にとっては呂不韋という男がただただ恐ろしかった。
そして、李牧が持ってきたのは『秦趙同盟』。
内容を見る簡潔に説明するとこうだ。
秦が魏を抑えこんで韓を攻める間、趙が秦に手を出さない代わりに、趙が燕を攻めている間は秦も趙に手を出さない、というものだった。
感情的なものを排除して考えると、この同盟は秦にとってプラスの影響しか持たないだろう。
あえて言えば、私達が燕との国交をやり直さなければ行けないということだけ。
ちらりと蔡沢様の方に目をやると、蔡沢様も同じことを考えていたようで、コクリと頷く。
結局、同盟は城を一つ追加で締結された＿＿＿
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涼(プロフ) - 優さん» 山の民も函谷関ですかね笑当初の予定では、普通に李牧と昌平君の間で取り合いになる話を書こうと思ってたんですよ！いまや、こんなスケールが大きくなってしまいましたが.......。どうぞ、今後の展開をお楽しみください！ (2019年7月26日 22時) (
レス) id: 09e4b51586 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 優さん» 初めまして、コメントありがとうございます！いえいえ、神だなんて、恐れ多いです（汗）でも、私のこんな作品で昌平君を好きになってもらえたら、本望というか、ただただ嬉しい限りです！！私も李牧とバジオウ好きですよ！李牧は函谷関の方で再び出てきてもらう予定です (2019年7月26日 22時) (レス) id: 09e4b51586 (このIDを非表示/違反報告)
優 - 恋愛に発展していけばいいんだけどなぁ…←欲張りすぎだ涼様に盛るんじゃねぇ馬鹿やろォ (2019年7月26日 3時) (レス) id: f244368910 (このIDを非表示/違反報告)
優 - あの…神過ぎませんか？私バジオウとりぼくが好きだったんですけどこの神作品を見せていただいて昌平君が大好きになりました。なんか取り合いされたいなーとか思っちゃってるんですよｗｗもう毎日読んでます。面白すぎです。がんばってください (2019年7月26日 3時) (レス) id: f244368910 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - kikoさん» お！kikoさん、こんにちは！そうなんですよ笑なので、私もすごい自己満で作ってます笑 蒙恬推しですか！かっこいいし頼りになって私も好きです、推せます！（語彙力が笑）了解です！私もまた行かせてもらいますね！ (2019年7月22日 13時) (レス) id: 09e4b51586 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼 | 作成日時：2019年7月7日 18時
