Only dreaming (ページ6)

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傷跡剛side ページ6

キミが今まで起きたことを、全て話してくれた。それを聞いて、俺もなんか納得してしまった。

剛「なるほどねぇ～。それは誰でも死んで楽になりたいって思うわー！でも俺は、許さないからな！」

俺は、彼女の言い分には納得するが、それでも簡単に自分の命を投げ捨てることだけは、許せなかった。

なぜなら、俺も彼女と同じように死のうと思ったことがあるからだった。だからこそ、心の底から彼女を助けてやろうと思った。

しばらくして、彼女から名前を聞かれた。確かにいきなり知らない人に怒鳴られたんだから、あの時は怖かったのだろうと思った。

とりあえず、自分の名前を言うと、

「私は川中Aです。私本当は死ぬ覚悟で道路に飛び出したんです！周りに迷惑かけたくなくて……」

彼女は涙をこらえながら話している姿を見て、俺はそっと抱きしめた。まるで、何も恐れなくていいよっと言わんばかりに、優しく抱きしめた。すると彼女が、

「森田さん、その腕の傷、」

俺は、その傷に気がつかなかった。多分彼女を助けようとして、腕を擦ってしまったのだろう。俺はそんなの大丈夫って言ったのだか、彼女は俺の傷を手当てしてくれた。その優しさがなんか嬉しかった。

彼女が、行く当てもなく立ち去ろうとしていたので思わず、声をかけた。

剛「Aさん、行く場所とか決まってる？決まってないで、彷徨ってちゃまたさっきみたいになるから、とりあえず俺の家に来ないか？」

彼女は少し戸惑ったが、小さく頷いてくれた。