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胸の奥底 ページ8

なんともない私をヒソカはちょっと驚いたような顔をしてから

また気味の悪い笑顔に変えた

私はそれでも何とかしてネックレスを取ら返そうと手を伸ばす

すると

「ひゃっ!」

ヒソカの手が服の中に入ってきた

その手は背中のあたりで何かを探すように服の中をモゾモゾと動いている

妙にくすぐったくて声を出さないように口元を手で抑えていると

ヒソカの手が肩甲骨のところで手が止まった

その後私の服から手を抜いて

「やっぱり君は翼人だったんだね♢」

ヒソカはそう言うと

ペタンと床に座り込んだ私の手に羽のついた私の綺麗なネックレスを置き

図書室から出ていった

私は何をされたのかも何故されたのかもわからず

ネックレスをもう無くさないように強く握りしめながら

自分の肩をだいた

____やっぱり君は翼人だったんだね♢____

ヒソカが言った言葉が妙に気になった

そもそも翼人はもう絶滅したはず

それも今となっては本当は実在しなかったのではないかと

半ば架空の人種のような存在だ

しかしそう言われてみれば少し思い当たる節はある

第1次試験のときに気がついたら第2次試験会場についていたときや

第3次試験の一体一で戦ったとき

あの場で私はすぐに殺されるハズだったのに

何故か男は私を倒すわけでもなく気がついた頃には

寝息をたててリングで寝ていた

そういえばあの時あまり覚えていないがクラピカが

自分以外の翼人の物か? みたいな事を私に聞いていた気がする

それはつまり、私が翼人であるかもしれないクラピカは知っていたのか

これは絶対に今度聞く必要がある

しかし信じられない

いや、もしかしたら軽い冗談のつもりだったのかもしれない

丁度私が羽のネックレスなんかもっているから

からかっただけなのかもしれない

いや、そう考えたらそうとしか思えなくなってきた

翼人なんてものは本当に架空の人種で

私の反応を面白がってヒソカは意地悪をしたのかもしれない

そうであってほしかった

そうでないと不安な気持ちになった

だから私はヒソカが言っていた言葉を聞いていないふりをして

胸の内に留めておくことにした

もう見つからないような

胸の奥底に



「おい! A! もう試験会場に着いたぞ!」

次の日の朝

私はキルアに叩き起された

あのまま寝てしまったらしく

私は図書室の床に倒れ込むようにして寝ていた

そして私の首には、ちゃんと羽がついた綺麗なネックレスがかけられていた

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名無し - もっと作ってほしいです!続編見たい… (2023年2月20日 20時) (レス) @page47 id: d19581cf0a (このIDを非表示/違反報告)
あい - この物語とても面白いです。続きが早く見たいです。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Skin | 作成日時:2019年2月24日 20時

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