第２ラウンド ページ16
「俺がお前をここで死なしちまっても、来年またチャレンジすればいいだけの話だからな。俺とお前は対等じゃねぇんだ！」
一気に空気が戻った
クラピカとレオリオはいつでもハンゾーを止めにかかれるように構えている
ゴンは先程から動かず
ずっとハンゾーの目を見ていた
強い意志が感じれれる目で
「何故だ……たった一言だぞ？ それで、来年また挑戦すればいいじゃねぇか」
それでもゴンは動かない
「命よりも意地が大切だってのか！ そんな事でくたばって、本当に満足か？！」
遂にハンゾーが怒鳴り始めるも
ゴンは依然としてハンゾーの目を見つめるだけだった
そして
「親父に会いに行くんだ」
一言、そう言った
その一言に、ゴンの全てが詰まっているような気がした
「親父？」
「親父はハンターをしている。だから俺は、親父みたいなハンターになって親父に会うんだ！ いつか、会えると信じてる」
ゴンの真っ直ぐな目は
直視するのが怖いほど純粋だ
「でも、もし俺がここで諦めたら一生会えない気がする」
ゴンの額から滴る血が
静かに床に零れ落ちた
「だから引かない」
ゴンの父親に対する思いは強かった
「引かなきゃ、死ぬんだぜ？」
ハンゾーが再度脅すが
ゴンは怯む様子を微塵にも見せずにハンゾーをただ見ている
暫くしてハンゾーは隠しナイフをゴンの額から離し
隠しナイフをしまい後ろに歩き出したかと思えば
「参った。俺の負けだ」
ゴンは驚いてハンゾーを見る
ゴンだけじゃない、私をはじめこの会場にいる人全員が驚いていた
「俺にはお前を殺せねぇ……かといって、お前に参ったと言わせる術も思いつかねぇ。俺は負け上がりで次に賭ける」
ゴンが勝ったんだ
私はゴンに駆け寄ろうとしたら
「そんなの駄目だよ……ズルい！」
思わずズッコケそうになってしまった
「ちゃんと2人でどう勝負するか決めようよ！」
そう主張するゴンに対しハンゾーは頭に青筋を立てながら
「へっ言うと思ったぜ……」
そう言ってゴンに詰め寄った
「馬鹿か！ この！ お前はどんな勝負しようが参ったなんて言わねぇよ！」
「だからって！ こんな風に勝っても全然嬉しくなんかないよ！」
「じゃあどうすんだよ！」
「それを一緒に考えようよ！」
喧嘩が始まってしまった
こういうときつくづくゴンって頑固だと思う
あのまま勝ってしまえばよかったものを……
でもそこがゴンの良さなんだと思う
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名無し - もっと作ってほしいです！続編見たい… (2023年2月20日 20時) (
レス) @page47 id: d19581cf0a (このIDを非表示/違反報告)
あい - この物語とても面白いです。続きが早く見たいです。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Skin | 作成日時：2019年2月24日 20時
