ただただ大好きだっ！ (ページ28)

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さいしょはぐー！ジャンケンぽん！という

太ちゃんの声で決まったパシリは、

なんと私。

「よっしゃあ！！」

「ま、負けたぁ…。」

…負けたもんはしゃーない！

ムｯシムシの天気の中を歩く覚悟を決め、

何食べたい？と、太ちゃんに聞くと

私の頭に大きな手が置かれた。

太ちゃんを見上げれば、優しい笑顔。

「いーよ。俺が行く。」

「え、いや、いーよ！私負けたんだし…」

そんな私の反抗も虚しく、

太ちゃんは素早く財布を持って

「大人しく待ってろよー。」とだけ言い残し

あっという間に出ていった。

…

優男ってあーゆう人を言うんだろうな…

そうして、

5分も経たずにビニール袋を持った

太ちゃんが帰ってきた。

「ただいまー。」

「おかえり。ありがとね！」

「いーのいーの！はいコレ」

渡されたのは、アイス

ではなく、シュークリーム。

「…アイス買いに行ったんじゃなかったの？」

笑いながらそう聞くと、
太ちゃんはもうすでにシュークリームを
真剣に食べていた。

「俺もアイス買いに行ったつもりだったん
だけどなー。シュークリームが俺を呼んだ。
てかうまっ。」

「ﾌﾌｯ、いただきまーす。」

私が半分食べ終わる頃には、

もう食べ終わってた太ちゃん。

まぁ、別にそれは全然いいんだけど…

さっきから太ちゃんにガン見されてるのは

気のせいだろうか。

横からものすごい視線を感じながら

食べ続けていると、

「あ、」

と、太ちゃんが声を漏らした。

「え。なに？」

「クリームついた。」

そう言う太ちゃんは、私の口元をジッと
見つめてる。

「ほんと？」

ここかなって思ったところを、
ペロっと舐めてみると舌にその感触があった。

念のため、取れた？って聞こうと

太ちゃんを見た、

その時。