すっぴん t ページ12
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「A、すっぴん?」
あぁもう、恥ずかしい。
「うん…。お化粧するからテレビ見てて?」
突然、
今日のロケが延期になったー
なんてうちに来るもんだから、
仕事がお休みの日曜日をすっぴんで
ゴロゴロしてた私は
なるべく裕太に見られないように
お化粧しようと試みてるのに、
「見たいテレビない」
「……、」
ワンルームの狭い部屋で、
こんなに至近距離で見られたら
化粧なんてできないじゃん……。
「ねぇ、」
「なぁにー」
あぁもう、
こんな明るいところでガッツリすっぴんを
見られるなんて。
「かわいい」
「え」
目の前には、
にこぉって聞こえてきそうなほどの
キラキラの笑顔。
「可愛くないし!見ないでー!」
恥ずかしすぎて裕太に目隠ししようとすると、
簡単に阻止されてしまう。
「なんか幼いー」
相変わらず、
嬉しそうな顔で見つめてくる裕太。
「恥ずかしい、もうやだ」
自分で言うのもなんだけど、
私、化粧で結構変わる方だと思うんだけど……。
今まで、なんとか薄暗くしたり
下向き加減にしたりと
すっぴん隠してきたのに!!
「えー、かわいーのになにがやなの」
「可愛くないもん」
可愛いを連発されて、
嬉しいけど恥ずかしくて
なんだかいてもたっても居られなくなる。
「なんかドキドキする」
「……すっぴんが?」
「なんかちょっと眠そうな感じとか」
褒められてるのかなんなのかよくわかんないけど、
笑顔でたくさん可愛いって言ってくれるから
とりあえずありがとって言ってうつむいた。
「……Aちゃん、」
「なに、ばかにしてんの」
そしたら、
普段ちゃん付けでなんか呼ばないくせに、
からかうようにそう呼んでくる裕太。
「ふふ、マジでかわいー」
「なによーもー!」
なにが良いのかわかんないけど、彼はすっぴんがお気に入りのご様子で
今日いきなり来ていいもん見れた〜
ってご機嫌な裕太。
そんなご機嫌な裕太が1番可愛いってことは
言葉にしないでおこう。。。
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作者名:のりんご | 作成日時:2019年2月14日 22時