言葉にしてっ Ki ページ1
「ひろ〜、1回だけっ、ねっおねがい!!」
「む〜り〜。」
むむ、手強いやつめ。
そう私は今、一生一大のお願い事をしている。
いつもはみんなのアイドルみっくん、今は私の
大好きな彼氏のひろに。
「ねー、なんで!?一言言うだけじゃん。
”A好きだよ"って」
「だから、無理だっつの。」
そう、私はどうしてもひろの口から
「好き。」という言葉を聞きたい。
理由は簡単。
これまでに、ひろから「好き。」と
言われた事が1回しかないから。
しかもその1回は、いっちばん最初の
告白のとき。
「私は毎日でもひろに言えるのになぁ〜」
「あっそ。」
見よ、この塩対応。
普段はノリがいい方なのに、私がこのお願い
をするといつもこうだ。
照れてる?いや本気で嫌がってるのか・・・
「ねぇ、知ってる?ひろが私に"好き"って
言ってくれたの1回しかないんだよ?」
「十分じゃん。」
「んなわけあるか!乙女心をわかれ!
男として問題だよ!」
「へぇ〜、Aにも乙女心あったんだ。」
「むぅ〜〜〜」
ムカつくわー!
涼しい顔してひどいことサラッと
言っちゃってさ。
だいたいなんでこんな頑なに
言ってくれないの?
たまには「好きだよ」とかさ、甘い言葉の
ご褒美くらいくれてもいいじゃんか。
「Aが持ってんなら俺も持ってんな。」
「はいはい。乙女心持ってんなら
気持ちわかるしょ?
ちっちゃい声でもいいの!おねがい!!」
顔の前で手を合わせ、拝むように必死で
お願いする。
すると、
ひろが私の目をジッと見つめてきた。
(お、言ってくれんの?)
「無理。」
思わずコケそうになった。
なんなの!ちょっと期待したじゃん。
てか、なんでそんなに嫌がるんだろ。
もうこうなったら意地でも言わせる。
「…ふぅん。言うの恥ずかしんだ?」
ダテにひろの彼女やってたわけじゃない。
「…ちげぇよ。」
「照れてんでしょ!」
そう言うと、ひろが一瞬私から目を逸らした。
「照れてねぇ。」
「照れてんじゃん。男のくせにダサ!」
「…は?」
あ、
言いすぎた…?
169人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のりんご | 作成日時:2019年2月14日 22時