四十六話 ページ48
『気の迷いじゃない?
近くにいた女性が私だからってだけ』
テヒョンとジョングクのいる楽屋に入り、扉を閉める。荷物を纏めずに、スースー聞こえるテヒョンの寝息。
JK「あ、レアナヌナ〜ヒョン起こしてくださいー」
目の前に立つジョングクの腕を掴み、ペタンっと座り込んだ
JK「ヌナ?」
「私、酷いこと言った」
JK「え?」
TH「んんっ…あれ、ヌナ…どしたの」
JK「…え、な、泣いてるの!?レアナヌナ!?」
ジョングクのその一言で、バタバタとソファから飛び降り、泣いているレアナを抱きしめた
寝起きのテヒョンは暖かくて、その温もりが余計に涙を誘った。
「ッぅ…うぁああッツ…!!」
TH「ヌナッ…大丈夫、大丈夫だよっ」
JK「(ホビヒョンと何かあったんだ…ユンギヒョン、はダメだ…ジミニヒョンも…)」
ジョングクはレアナの後ろの扉を開け、ナムジュンとジンがいるであろう楽屋に向かった
ドアノブを回そうと手をかけた時、中から声が聞こえた
JN『あーぁー…ヒョンに手見せて』
HS『…ヒョン』
JN『んー?』
HS『俺、振られたのかな…』
JK「ツッ…ホビヒョン、言ったんだ…
!?…じゃぁ、他の人は…?」
他のヒョンたちが傷ついたのでは…。と、俺の心がズキリと痛んだ。俺はその場から後ずさり、ヌナたちのいる楽屋に走った
楽屋の扉を開けようとドアノブに手をかけると、中にいるテヒョニヒョンとレアナヌナの話し声が聞こえた
『ヌナ、落ち着いた?』
『ん、ごめんね…テヒョンア』
『何かあったの?ごめん…俺、寝てたから…』
『…あとでちゃんと話すから…
その時は、聞いてくれる?』
『当たり前だよ。俺は、ずっとヌナのそばにいるよ』
…そうだった。気づいていないだけで、
テヒョニヒョンも、
ヌナが好きなんだ。
前に、ジニヒョンが言っていた
《人が人を好きになるのは、自然の摂理なんだと思う》
俺は、さっきの…あの一瞬、酷いことを考えた
《ヌナのせいだ》
人が、人を好きになるのに理由なんてない
誰が悪いとか、あるわけないんだ
ジニヒョンが言う通り、俺は
JK「ガキなのかな…」
ガチャッ
JM「あれ、ジョングガどうした?」
YG『早く帰りたいって言ってー』
中からシュガヒョンの声も聞こえた
JK「早くしろってマネヒョンから伝言ですよ!」
JM「や、お前、ヒョンたちは準備終わってるぞ!」
俺は、精一杯の笑顔ができてるだろうか。
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作者名:白華 | 作成日時:2020年11月23日 22時