私の仕事は声優業【下野 紘】

２４話目 ページ26

紘「那月の事を、誰よりもずっと傍で支えていたい。だから、俺の隣で一生笑っていてくれますか？」

真剣な目でそう言った彼に飛びついて、ギュッと力いっぱいに抱きしめた

「ッ…うんッ…よろしく、お願いします…っ！」

紘「…っ…ありがと

那月…愛してる」

私は涙で顔を濡らしたけれど、抱きしめ合っていたから、彼の顔は見えなかった
でも、鼻の啜る音が聞こえて

「(やっぱ涙脆い人…)」

そう思ったのを覚えてる


私、とても素敵な人と出逢ったんだよ
本当は、ちゃんと皆に紹介したかったな

私たちのこれからを、空の上から見守っててね




「紘さん、こっちはどうしよっか？」

下げていたネックレスを服の中から出し、助手席の方へチラつかせた

紘「あー…ペアリング。それはもう、お揃いのネックレスって事にしよw」

その時、下野の携帯に一通のメールが届いた

紘「えッ」

「どしたの？」

紘「…レンタカーっていつまで借りたっけ」

「明日のお昼までだよ。午後から二人とも仕事だし」

紘「今から…浅沼さん家向かおう」

「なんで浅にぃ？」

紘「はァ…メール。梶くんなんだけど、

『今夜、那月を連れて浅沼さん家行きませんか？
人集めて、鍋やるみたいです』

だって」

カコカコと文字を打ちながら、運転する那月に話しかける

「誰来るんだろーね？」

紘「わかんない…もー！

プロポーズしたばっかなのに…(ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
(ゆっくり過ごしたかった)」

「ふふっ。指輪見せつけよー」

紘「やめてっ恥ずかしいっ！」

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