私の仕事は声優業【下野 紘】

１４話目 ページ16

テロップには、『下野×森崎 おめでとう！』の文字。コメント欄にも暖かいコメントが多く、
「嬉しいなぁ」と思い読んでいると、後ろからトントンと肩を叩かれ我に返る

立川さんが笑顔で休憩が終わることを告げた

「よぉーし。頑張ろ」





レコーディングが終わり、荷物をまとめていると携帯に着信が入った

「もしもし？」

紘『お疲れさま。仕事終わった？』

「うん。今ちょうど帰ろうとしたとこだよ」


紘『下にいるからおいで


早く会いたい』

電話が切れると、鞄を肩にかけ一目散にエレベーターに向かった。立川さんが後ろから声を掛けてきたけど、正直耳になんか入らない


『会いたい』


私もはやく会いたい。顔が見たい、声が聴きたい

一階につき、エントランスのドアが開くと
笑顔を浮かべ、私を待つ彼がいた

勢いのついたまま彼に抱きつくと、しっかりと受け止め、ぎゅっと抱き締めてくれた

紘「あーあ…走ってきたの？前髪乱れてるよ」

「…皆に、言っちゃったね」

紘「そーだね。」

「…ふふっ」

紘「どした？」

「これでやっと、下野さんが私のだって自慢できる」

紘「ｯﾂ〜…///(こんの、天然がァ…)」

「？」

紘「はァ…ほんと、可愛いな」

クシャクシャになった前髪を直しながら、軽いキスを額に落とした

「なｯ、に///」

紘「ほら、ご飯行くんでしょ？」

「もぉっ…いく！唐揚げ食べたい！」

紘「この時間に唐揚げかよww」

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