私の仕事は声優業【下野 紘】

１話目 ページ2

『森崎那月の”癒し？ラジオnight”！
皆さんこんばんわ！…ちょ、あの、皆ごめんね…っ(ｸｽｯ
何かスタッフがずっと笑ってんの！
ねぇ、なに??なんなの？w』

ガラス越しにスタッフがカンペを出し、それを見た那月が、盛大に吹き出し笑い始める。それに釣られたスタッフがまた笑い出してしまった

『えぇ〜、実は私今日ギリッギリに到着して入ったんですけど、あの、分かるかな？
前髪チョウチンアンコウみたいに縛るやつ

スッピンだし普段とのギャップで皆爆笑らしいww』

その後何事もなく、いつも通りお便りを読み、最近の出来事や話題について語っていく。

そして、ファンが大好きなこの時間が始まる

『では、一つ目のお便り！ラジオネーム【天然水】さんから。ありがとうございます！天然水が好きなのかな？

「仕事で死ぬほど疲れた僕を癒して下さい」…分かります。私も癒しが欲しい…！では、いきましょうか？



…いつもお疲れ様。ちょっと頑張りすぎじゃない？
たまには甘えてよ。傍にいるから…

…ぶフッ…wこのラジオ始めて5回目だけどさ、
慣れないなーw』

ラジオが終了すると、一度家に戻り軽く化粧を施し、その足でボイトレに向かう
別日に収録があり、そこで生唄を撮るそうだ。
それが終わると、1時間の休憩

「立川さんー、次のスケジュールは？」

マ「次は…鬼滅テレビの撮影と、その後声優と夜あそびゲスト出演だね」

「今日暇日じゃないのね…立川さん、午後は一人で動けるから帰ってもいいよ」

マ「ほんと？じゃお言葉に甘えて」

マネージャーと分かれると、駅に向かいフードで顔を隠す。声優と言えども、歌手でテレビに。雑誌などで世間様の前には多々出ている。

有名とは言い難いけど…。
まぁ、バレて周りに迷惑かけたくはないからね。

イヤホンをつけ、流れる曲は『snowdrop』
那月が次に出す新曲だ

ドア付近に立ち、窓に寄りかかると
ボーッと外を眺めた。それはとても絵になるもので、フードで隠れていても、そう感じさせる雰囲気を醸し出していた。

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