鬼の成り損ないは『可愛い子』がお好き！

かわいい２４ ページ24

A「！」




冨岡「！」





その時、微かにまた殺気を感じた。


私は【月雲(つきぐも)】を使い、炭治郎君と禰豆子ちゃんを覆う。




＿＿＿＿＿ガキュインッ




鋭い音が響き渡る。



……冨岡という人は、炭治郎君たちを庇った、のか？


そういえば、さっきの会話もどこか知り合いな気がした。





？「あら、どうして邪魔するんです、冨岡さん？」




冨岡「……」




攻撃を仕掛けてきたのは、先程のオバサン。


うげ、こんなところまで追いかけてきたのか……。

気持ち悪い奴だな。





？「鬼とは仲良くできないって言ってたくせになんでしょうか？


そんなだからみんなに嫌われるんですよ」




A「え、私だってアンタみたいなオバサンと仲良くしたくないんだけど。

こっちから願い下げなんだけど。



てか、今冨岡さんが嫌われてるの関係ある？

少なくとも、オバサンよりは好きだよ」




？「……いたんですね、貴女。本当に失礼な鬼ですね」




A「いや、いきなり斬り掛かるアンタも失礼ですけど」





私は「べろべろばー」とオバサンに言う。



炭治郎君を庇ったこの行動で、

かなり、いやとてつもなくかなーり、この冨岡さん好きになった。




あれ、よく見たら……富岡さん可愛い顔してるじゃん。


え、好き。





？「さあ、冨岡さん。どいてくださいね」




冨岡「…………俺は嫌われてない」




A「え、返しが可愛い」





すみません、冨岡さん。



貴方も私の可愛い子です。





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


京子「Aちゃんは、可愛い子を助けてくれた人に甘いからなぁ。



第一印象が悪くても、

Aちゃんの『可愛い子』を助けてくれたりするとすぐ好きになるから。



……悪いクセ、出てないといいけど」




いいえ、思いっきり出ております。

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