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私は、正午の一刻前と一刻後以外は日の下でも生きていられる。



それは、私が鬼の『成り損ない』だからだ。


私の体は……三分の一しか鬼の血が流れていない。

残りは人間の血だ。





鬼「成り損ない……だと!?

そんなもの知らん!ふざけるな!!」




A「ふざけてませーん。

ふざけてるのは貴方の顔ですぅー」




鬼「お前それただの悪口だからな!!」





「べろべろばー」と言いながら、私は鬼を見る。




太陽の光に焼かれ、皮膚はただれていた。


そこまで強くない鬼のようで、回復も遅い。


このまま此処に縛り付けて朝まで待てば、日光に焼かれて死ぬだろう。



苦しませて殺してしまうのは悪いが、

それしか私が鬼を殺せる方法は無いのだ。





鬼「クソ……クソッ!!

俺は……こんなところで死ねないんだ!!



俺は……小次郎(こじろう)を…………っ」




A「……『小次郎』?」





鬼が空言を呟いた。


多分、それは……人の頃の記憶だろう。





A「【影縄(かげなわ)】」





私がそう言うと、黒いモヤのようなものが現れる。



これは、縄のようなものだ。

影がある限り、ちぎれることは無い。



そして、この縄に結ばれたものは、少しずつ生命力を奪われる。




私が【影縄】で鬼を拘束しようとしたその時……。





?「水車!!」




A「!」





殺気を感じて、私は咄嗟にその場から離れる。



木の上に着地し、下を見下ろした。





A「いきなり斬りかかるなんて酷いじゃないか!」





私はそう叫ぶ。




下にいるのは……三人の子供。



赤と黒が混ざった髪色の子、


金色の派手な髪色の子、


猪の被り物をした子だ。





A「え……全員顔がいい。

え、てか可愛い。ちょっとときめいちゃった」





そして、なにより可愛かった。





_______________

冒頭の『正午の一刻前と一刻後』について

・正午は、お昼の12時。
・一刻は、2時間。


つまり、午前10時〜午後2時以外は、日の光を浴びても大丈夫、ということです。

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百鬼 - 京子ちゃんが付いていくかと思ったぁァアアア!!更新頑張ってください (2023年1月18日 15時) (レス) @page42 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - とても面白かったです!更新楽しみに待ってます!更新お願いします!!! (2020年4月23日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 面白いです!これからも頑張ってくださいね! (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - なんと…なんと…。 からの ドブみたいな臭いだ。は草 (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
シホニャン - 面白いです。この続き気になります (2019年11月20日 18時) (レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年8月21日 22時

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