9個 ページ10
「…つーかてめェ、何でこんなとこ居るんでィ。入院してんじゃねーのかよ」
「うん、してるよ。ただちょっと買いたい物があって、外出許可貰ったんだ。でも時間厳守でさー、ちょっとでも遅れたら怒られちゃうんだよね。総悟のおかげで遅れずに済みそうだよ、ありがとね!」
よっこいしょ、とこれまた色気のねェ声を上げながらシャボン女…Aは立ち上がった。
「いッ…!?」
だが立ち上がった瞬間、ガクンと膝が崩れてまた尻もちの姿勢に逆戻り。
何やってんだこいつ。
「おい、どーしたシャボン女」
「いったぁ……ちょ、シャボン女じゃなくてAだってば!今教えたばっかじゃん、ちゃんと覚えてよ」
「へーへー。んで、どーした。そんなに地面と仲良くしてーんなら首輪付けて地面引きずって散歩させてやろーかィ?」
「それ扱い犬以下じゃない!?えっと、何か足くじいちゃったみたいでさ…立てなかったわ、うん」
あー、そういうのか。
ま、別に助けてやる義理もねェしどうでも良いけど。
「そーかィ、んじゃ這いずって病院まで戻るんだな。そーすりゃ手当てしてもらえんだろィ、病院だし」
「えッ、こっから這いずってったら絶対帰院時間オーバーしちゃうじゃん!看護師長さんに怒られる!!」
そっちかよ、突っ込むなら這いずって戻る方に突っ込めよ。
どんだけ怖ェんだ看護師長。
初めて会った時から思ってたが、こいつどっかずれてんな。
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2017年12月4日 22時