26個 ページ27
「え、えっと…天パさん!」
俺が黙って旦那を睨みつけてると、今まで俺の後ろでワタワタしてたAがズイっと俺の前に出てきた。
「え、天パさんて俺のこと?初対面でいきなりそんな呼び方されると俺ヘコむんだけど…」
「大丈夫でさァ、旦那。こいつ俺のこともいきなり"童顔"呼びしたくれェですし、そういう奴と認識してくだせェ」
「それ全然大丈夫な気しねーんだけど…あ、俺ァ坂田銀時ね。呼ぶなら銀ちゃんか銀さんでお願い」
「OKです、年上っぽいから銀さんで。…えっと、総悟は私のワガママに付き合ってくれてるだけなんで!それをネタにからかうとかダメですよ、絶対!!」
Aは詰め寄るように言いながら、どっから出したのか先が割れたストローを旦那に突き付けた。
…それ、絶対シャボン玉用のだろィ。
「え、え?あ、いや…べ、別に俺そんなつもり無いからね?うん。ただちょ〜っと良い雰囲気に見えたなーって…」
「それ人によっては気分悪くするやつです!言ってる方は良くても言われる方は嫌な思いすることだってあるんですからね!!総悟ってばさっきから不機嫌になっちゃってるじゃないですか!!」
「わ、わかったわかったって!もうしねーから!!」
すげー、旦那が押されてらァ。
これ見てんのも面白ェけど、あんまりこいつを旦那に近づかせたくねーからそろそろ回収することに。
「A、そこまでにしとけ。旦那もこんなとこでサボってて、給料下げられても知りやせんぜ?何なら直接事務所行ってこの事を管理者に報告…」
「だぁあああ!!わーった、わーったから!!ったく…邪魔して悪かったなお二人さん。精々楽しんでってくれや」
熊の頭を被り直して、旦那は去って行った。
ったく、まさかこんなとこで会っちまうたァ…広そうに見えて、江戸も案外狭いのかもしれねーな。
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2017年12月4日 22時