検索窓
今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:61,160 hit

20個 ページ21

こいつの遊びに付き合ってると、時間経つのがやたらと早く感じる。
気が付けばもう日が暮れてて、面会の終了時刻も迫ってた。


「んー!今日も楽しかったぁ〜…満足満足!」

「そりゃ良かったねィ」

「相手してくれてありがとね、総悟!」

「おぅ、どー致しまして」


そろそろ帰ろうと席を立ったところで、看護師がAに夕飯を運んで来た。
体の栄養にはならねーってのに、こいつは毎日3食ちゃんと食ってるらしい。
理由はいつか手術して病気が治った時、消化機能を損なわねェ為とか何とか。


「そういえば、総悟この後休みとかある?」

「あァ?何でィいきなり。休みじゃなくてもいっつも此処来てんだろーが」


飯を口に放り込みながら、Aがそんな質問をしてきた。
別に俺の休みなんて、こいつにゃ関係ねェ筈だが。


「それもそうなんだけどさ、ちょっと外行きたくて。お医者さんに話したら、誰かと一緒ならOKって言われたんだ!だから総悟、一緒に来てくれないかなーって。休みじゃないのに出歩いたら、土方さん?だっけ。その人にサボりバレちゃうかもしれないじゃん?だから総悟が休みの日の方が良いかなーって思ったわけなのです」


成る程、そういうことか。
こいつは相変わらず、変なとこに気ィ回してやがる。


だが確かに、Aの言うことにも一理ある。
うっかり土方にでも見つかっちまえば、折角の快適なサボり場所がバレちまうかもしれねェ。

そうなりゃ今みてェに通うのも難しくなっちまうだろう。
それは双方にとって望ましくない。


「…確か4日後だった筈でィ、次の非番。そこで良いんなら付き合ってやらァ」

「ホント!?やった、ありがとね総悟!それじゃ私も4日後に外出許可取っとくから、よろしく!」


またいつもの笑顔を見せるA。
こいつの笑顔も見慣れたモンだが、それでも未だに俺の心臓は暴れ出すのをやめねェ。

数日前に心臓がおかしくなる原因についてあれこれ考えた結果、導き出されたのは何とも自分らしくねェ答えで。


「…何で、こんな女なんだろうねィ…」

「ん?何か言った?」

「いーや、別に」


ボソリと呟いた言葉は幸いにもAには伝わらなかったようで。
差し迫る面会終了の時刻に合わせて、俺は病院を後にした。

21個→←19個



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (45 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:影咲 遥 | 作成日時:2017年12月4日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。