爆音1発 ページ1
ヒラリ、ヒラリ。
桜の花びらが舞い散る中、私はそこに足を踏み入れた。
つい先日購入したばかりの、小さな平屋建ての一軒家。
中古物件だがその造りはなかなかに立派なもので、これから此処に住むのだと思うと妙に浮かれた気持ちになった。
日当たりのいい居間と、仕切りの奥に見える厨。
水洗式の厠と小さなお風呂、そして収納付きの部屋が2つ。
決して広いとは言えないけれど、一人暮らしをするには十分過ぎる。
「ん〜ッ、最高!!」
まだ何も置かれていない居間の床に、ゴロリと寝転がる。
入居前にと交換してもらった畳からは、新品特有の
あぁ、此処で昼寝をしたら物凄く気持ち良いんだろうなぁ。
そんなことを考えながら、しばらくグダグダと畳の寝心地を堪能していた。
気が付くと、太陽はそこそこの高さまで昇っていた。
お腹も減ってきたところだし、家具の調達がてら外で昼食を取るのも良いかもしれない。
思い立ったが吉日、善は急げだ。
小さな鞄に財布と鍵、携帯電話を入れて出かける準備を整える。
ついでに畳に転がって乱れた着物も整える。
一通りの準備が終わり、さぁ出かけようと居間の障子戸に手をかけた。
その時。
「……え゛」
突如聞こえた激しい爆音と地震でも起こったのかというような大きな振動。
そして私の視界を埋め尽くす、注ぐ大量の木材らしきモノ。
人間、予想外の事態が起こった際には悲鳴など出ないらしい。
明らかに濁音付いたな今、とか。
随分可愛くない声出たな、とか。
そんなことを何処か他人事のように思いながら、全身を襲う衝撃にプツリと意識を手放した。
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影咲 遥(プロフ) - アイリスさん» 更新頑張ってと言われながら停滞しているのが非常に申し訳ない…!仕事やら何やらで更新止まりがちですが、少しでも早く更新できるよう頑張りますのでこれからも気長に読んでやってください。コメントありがとうございました! (2021年9月13日 20時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス - この作品にどハマりしました!更新頑張ってください! (2021年9月3日 23時) (レス) id: a8b007017f (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - 美穂さん» コメントありがとうございます!仕事との兼ね合いもあるので更新をお待たせしてしまうこともありますが、時間を見つけて更新しますので応援していただけると嬉しいです。 (2021年6月17日 16時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - こんばんは☆これからも更新楽しみにしてます♪ (2021年6月15日 22時) (レス) id: 180cfbbdac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2021年5月3日 20時