貢献度 ページ2
結局んとこ、何が言いてーかっつーと…最近のAの真選組に対する貢献度が半端ねーってことだ。
俺が部屋でゴロ寝してる今も、Aは真選組のためにせっせと身を粉にして働いてる。
多分今頃は屯所内を掃除して回ってるとこだろう。
俺も含めて真選組の奴らは、その手の事情から散々Aに助けられてる。
そのことに気付いてねー奴は流石に居ねーだろうし、隊士達もAが真選組に居ることに慣れてはきたようだが…それでも受け入れられているかと言われれば答えはNoだ。
そりゃ過去を無かったことにはできねーし、自分の意思じゃねーとはいえ俺らの仲間を殺したAを野郎共が受け入れられねーのも、まぁ仕方ねーと言えばそうかもしれねェ。
だけど。
「あんだけ助けてもらっといて、まーだ遠巻きにすんのかねィ…」
この2ヶ月の間、粛清に赴くことが何回かあった。
市中見回り中に攘夷浪士共の襲撃を受ける、なんてことも。
その度にAは、連中の凶刃から隊士達を護ってきたのだ。
攘夷浪士共との戦いは決して甘くねェ。
小規模なら兎も角、それなりの規模の粛清ともなりゃこっちにも何人かは必ず犠牲者が出る。
だがAが参戦するようになってからのこの2ヶ月は、1人たりとも犠牲者が出てねェ。
それはAが隊士達を護ってるからに他ならねーってのに…何であいつらはその事実を受け入れようとしねーんだ。
「ったく、あいつらにも困ったモンでィ…」
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年12月2日 12時