名前を呼んで ページ39
「よォ、随分寝坊したじゃねーか。下僕がご主人様放ったらかしにして1週間も眠りこけるたァ、職務怠慢もいいとこでィ」
「申し訳ありません。二度とこのようなことが無いよう、燃料貯蔵機構を強化しておきます。ご迷惑をお掛けしました、ご主人様」
「おー、そうしとけ。天気悪くなる度に倒れられちゃ役立たずも良いとこだからねィ」
口をついて出て来んのは相変わらずそんな言葉ばっかだが、またこいつの言葉が聞けることを少なからず喜んでる自分が居る。
どうも俺ァ、この
こいつはただの玩具、使い潰して壊れたら捨てるだけの筈だったのに。
…ま、折角拾った優秀な玩具だ。
完全にぶっ壊れちまうまでは、そこそこ大事に扱ってやるとしよう。
「んじゃ早速命令でィ。この1週間の間に溜まった始末書の処理、夜明けまでに済ませとけ」
「承知しました、ご主人様」
「あー、後な…ご主人様じゃなく、総悟様って呼べ」
「…?承知しました、総悟様」
…どうしてこんなことを言っちまったのかは、俺でもわかんねー。
ただふと思っちまったんだ。
こいつに、Aに…俺の名を呼んで欲しい、と。
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影咲 遥(プロフ) - mihotanakahijikさん» 応援コメントありがとうございます!何気に今作初コメントでテンションが上がっ…ゲフンゲフン。仕事が忙しい関係で更新が滞ることもありますが、少なくとも2日に1回は更新できるようにしたいと思っております。出来る限り頑張りますので長い目で見守ってやって下さい! (2019年9月27日 22時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
mihotanakahijik(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…これからも頑張ってください! (2019年9月26日 7時) (レス) id: 3371577f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年9月1日 20時