こいつと共に見る景色 ページ35
夕暮れ時の展望台。
もうじき日が沈むこの時間じゃ、呑気に景色を眺めてるような輩は殆ど居ねェ。
残ってる奴らも既に帰り支度を整えて、下りのロープウェイに乗り込んでいる最中だった。
よく見りゃロープウェイの稼働終了時刻まではあと1時間も無かったし、そりゃこんな山の暗がりを徒歩で帰りてェ物好きは居ねーか。
「案外時間ねーけど、帰りどーする」
「徒歩で良くない?」
「へーへー」
前言撤回、普通に居たわ俺の隣に。
展望台に上がって、より高ェとこから夕陽が沈む江戸の町を眺める。
そーいやこの前Aに乗せてもらって飛んだ時、一番綺麗なのは夕方か夜だと思ったが…それは間違いだったかもしれねェ。
今目の前に広がってる景色も、Aと一緒に飛びながら眺めた景色も、どっちも変わらねーくれェ綺麗に見えた。
昼だろーが夜だろーが関係ねェ。
Aと一緒に見る景色だから綺麗なんだ。
ふと俺の横で同じように景色を眺めてるAの方に顔を向ければ、俺の視線に気付いたらしいAも俺の方に目を向ける。
その表情が妙に寂しげで、思わず息を呑んだ。
「そーちゃん」
「…何でィ」
相手が普段見ないような表情してるとマイナス方面の考えばっか浮かぶから困ったもんだ→←人は案外気付かないうちに成長してたりするから侮れない
97人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
影咲 遥(プロフ) - めいさん» 無理せず頑張った結果1日空いてしまいました(寝落ち)仕事でなかなか更新できない時もありますが、必ず完結しますのでこれからも読んでやってくださいませ! (2019年5月24日 0時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
めい - めっちゃハラハラします!!無理せず更新頑張ってください!! (2019年5月21日 20時) (レス) id: 74d4a343bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年4月25日 20時