どんな奴も自分が圧倒的優位に立ってる状況だと大抵油断する ページ25
「あ、そーだ!荻野さん、噂に聞く白鴉の武器の斬れ味ちょっと試してみてーんですけどいいッスか?もう片方の羽も回収しなきゃなんねーですし」
「ふむ。良いだろう、お前も一度使ってみると良い。白鴉の武器の斬れ味を知れば、二度と普通の武器は手にできんほど病みつきになるぞ」
「ッ!?てめェふざけんな桐谷!!Aに手ェ出すな!!」
俺がどんだけ叫ぼうと桐谷は気にも留めず、立ち尽くしたままのAに近付いていく。
どうにか拘束を解こうと手足を動かすが、縄はギシギシと軋みながら食い込んだだけでビクともしねェ。
「恨むんなら自分の身の上と、あっさり捕まったカッコ悪ィ彼氏サマを恨んでくださいよ」
「Aッ…!!」
桐谷が羽根を武器に変えんと手を掲げる。
…だが。
「え……」
間の抜けたような桐谷の声とともに、ゴトリと鈍い音が静かな廃ビルに響いた。
「ひ…ヒィイイイイイ!?う、腕!!俺の腕がッ!?アァアアアア!!」
次いで桐谷の叫びが響き渡る。
気付けば床には、さっきまでAの羽根を握って掲げてた奴の右腕が、肩部分から綺麗に斬られて転がっていた。
さっきの鈍い音は奴の腕が落ちた音だったらしい。
Aの手にはさっき自分の羽を斬り落とすのに使ったのよりもでけェ鎌がしっかり握られてて、滴り落ちる真新しい血が、Aが奴の腕を斬り落としたってことを証明してた。
悪党の血の方がきれいな花が咲く…らしい→←真っ赤に染まった白い羽
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
影咲 遥(プロフ) - めいさん» 無理せず頑張った結果1日空いてしまいました(寝落ち)仕事でなかなか更新できない時もありますが、必ず完結しますのでこれからも読んでやってくださいませ！ (2019年5月24日 0時) (
レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
めい - めっちゃハラハラします！！無理せず更新頑張ってください！！ (2019年5月21日 20時) (レス) id: 74d4a343bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：影咲 遥 | 作成日時：2019年4月25日 20時
