【銀魂】片翼の天使【沖田総悟】

他人の見る目は日頃の行いが物を言う ページ16

屯所に戻って色々調べてみたら、荻野って奴が率いてるっていう黎明(れいめい)党はそこそこでけェ組織ではあるものの、表立って何か活動してるってわけじゃねーらしい。

穏健派って言える程大人しくもねーけど、過激派でもねーような微妙な立ち位置。
目立たねーから真選組としての対応の優先度も低くてほぼほぼ放置されてるような状態だ。

ダメ元で土方に話を振ってはみたが、やっぱり答えはNoだった。


「幾ら相手が攘夷浪士でAの両親の仇だろーが、もっとヤベー連中も山ほど居るんだ。そいつら放ったらかしにして小物追っかけるわけにはいかねーだろ」

だとよ。


まぁ正論ではあるんだが、俺としちゃあ真選組云々よりAのことが一番なわけで。
腹が立ったからいつも通りバズーカぶっ放してやった。
黒焦げアフロになってた土方ざまーみろ。


そんなわけで、迂闊に外に出られねーAの代わりに俺個人で調査することにした。

とはいえ監察でもねー俺の調査力なんざ高が知れたモンで。
敵のアジトはおろか構成員の一人すら見つけられねー始末だった。

粘り強くあれこれ調査してきっちり成果上げてくるザキの有能さを、まさかこんな形で実感することになるたァ…やめよ、何か腹立つ。


「ったく、どーしたモンかねィ…」

「沖田隊長、最近やたら熱心に仕事してるッスよね。少し前まではいつもサボってたのに…」


軽い休憩がてら立ち寄った甘味処で団子を食いながら呟くと、一緒に市中見回りしてた桐谷が物珍しそうに聞いてきた。


「何だ、俺が真面目に仕事しちゃおかしいってのかィ」

「はい、物凄くおかしいッス」

「言うようになったじゃねーかてめェ」

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