隣の芝生は青く見えるし、隣の花は赤く見えるし、他人の持ち物はどうしたって良く見えるもんだ ページ3
ひっきりなしに聞こえてくる、派手な水の音。
時折それに負けねーようなガキの大声も聞こえてくるが、今はそんなん全然気にならなかった。
何故ならば。
「お前そんなに好きだったのか、ペンギン」
「いや、そーいうわけじゃないけど。何となく」
「そう言う割にはさっきからずっとガン見してんじゃねーか」
「そんなに見てた?私」
「おぅ、穴開くんじゃねーかってくれェな」
ペンギンのでっけー飼育水槽を前にして、それをジーっと眺めてるAの横顔が滅茶苦茶綺麗だったから。
Aは水槽の前に来てすぐ、水に飛び込むペンギンを食い入るように見つめてた。
付き合いだけはやたら長ェから、俺は目を見りゃAが考えてることが何となくわかる。
今こいつの目に宿ってる感情は…。
「ペンギン相手に何そんなに羨ましそうにしてるんでィ」
「…毎回毎回どーやって私が考えてること当ててんだか」
良かった、今回もちゃんと当たってたらしい。
けど流石に、何を思ってそんな羨望に満ちた目をしてんのかまではわからなかった。
「ペンギンってさ、羽あるけど飛べないじゃん。でもこいつら、飛べなくたってこんなに生き生きしてんだよ。鳥が自由で居られるのは空だけじゃないんだって、そう言ってるみたいでさ…何か羨ましくなった」
あれこれ違うことやってみても、結局はいつものとこに落ち着く→←SAN値がピンチ
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影咲 遥(プロフ) - めいさん» 無理せず頑張った結果1日空いてしまいました(寝落ち)仕事でなかなか更新できない時もありますが、必ず完結しますのでこれからも読んでやってくださいませ! (2019年5月24日 0時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
めい - めっちゃハラハラします!!無理せず更新頑張ってください!! (2019年5月21日 20時) (レス) id: 74d4a343bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年4月25日 20時