【銀魂】羽付き彼女【沖田総悟】

嫌がる奴は物で釣れ ページ29

「デートしてェ」

「良いよ。もうすぐ書類書き終わるから、そしたら行こっか。この時間から行けば綺麗な夕焼けが見れ…」

「いや、そーいうんじゃなくて」

「へ?」


こいつが言うところのデートっつーのは、いつもの山を散策したり飛んだり、そーいうやつだ。
人嫌いなAは動物園とか遊園地とか、普通のカップルが好んで行きそうな場所にはまず行きたがらねェ。


だが俺が今回行きてェデートっつーのはそっちなのだ。
Aが嫌がるから無理強いしねーだけで、俺にだって人並みには、その手の場所でイチャコラしてみてェなんていう願望がある。


そのことをそのまま伝えてみれば案の定、Aは眉間にしわを寄せた。
やっぱ人混みに行くのは抵抗があるらしい。


「あー、そういうのか…」

「勿論タダとは言わねーぜ。もし俺の行きてーとこ付き合ってくれたら…」


この状況を想定して準備しておいた切り札。
俺は懐に手ェ突っ込んで、忍ばせていた紙切れを取り出した。


「これ、連れてってやらァ」

「ん?……こ、これって…!!」


その紙切れを見た瞬間、Aの目がカッと見開かれた。
よし、もう一押し。


「実は明日からこれ始まるらしくてなァ…行きてーかなって思ってチケット買っといたんでィ。俺ァ別に興味ねーし、Aが行きたくねーってんなら誰か他の奴にでも売りつけちまおうかと思…」

「行く」


まさかの即答。
用意したエサはどうやら思った以上の効果だったようだ。


「なら明日、まずは報酬の先渡しっつーことで…行くぜィ、"日本全国ヨーグルト展"」

好物を目の前にすると誰しも子供に戻る→←仕事を円滑にこなすには自分のやり方を見つけんのが一番だ

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