泣いてる子供を泣き止ませるのは案外難しい ページ12
「酷ェ目に遭ったんだな…でも、もう大丈夫だ。何も怖がるこたァ無い、俺が…俺たちがキミを護るからな!!」
「そんな、そんな調子の良いこと言って!!いざ自分が危なくなったら、絶対見捨てるに決まってる!!」
「そんなこと絶対しねェ!!何があったって、俺たちはキミを見捨てたりなんかしねェ!!」
熱い思いと思いのぶつかり合い。
激戦を制したのは、近藤さんの方だった。
「…私、天人だよ。アンタらとは違う。私は、アンタらにとって…ただの、便利な戦の道具にしか過ぎないんだよ」
「んなことねーよ。俺たちは誰も、キミのことを道具みたいに扱ったりはしないさ」
「羽、生えてるよ。人間にはこんなの無いでしょ」
「確かに羽は生えてねーが、それが何だっていうんだ?俺ァ好きだぞ、その羽。可愛らしくて良いじゃねーか!」
「父上も、母上も…みんな殺されちゃった。人間と、天人に。嫌い。人間も天人も、大っ嫌い」
「辛かったなァ…亡くしちまった家族の代わりにはなれねェかもしれねーが…キミが良かったら、うちに来ないか?うちは男ばっかだし、キミみたいな可愛い子が来てくれたら嬉しいんだけどな」
「うッ……ひっく…うぇえええええん!!」
「えぇえええッ!?ちょ、俺何か言った!?泣かせるようなこと言っちゃった!?ゴゴゴゴメン!!俺が悪かったからァアアアア!!」
ガキらしからぬ口調と考え方を持った手負いの子どもがガキ相応に大泣きし始めたことで、2人の勝負は終わりを迎えた。
泣きじゃくってる間ずっと、そいつは近藤さんにしがみ付いたままで。
その日から近藤さんとそいつ…Aは血の繋がらねー家族になった。
喧嘩するほど仲が良い?仲悪くても喧嘩する時はするモンだ→←手負いの獣は暴れ出すと手が付けらんねーから気を付けろ
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影咲 遥(プロフ) - うまるさん» はい、タケ〇プター!…じゃなくて。コメントありがとうございます、やっぱり多いですね羽で飛びたい人。いつか科学が進んだらそんな装置できないかなぁ…なんて密かに願っております(笑) (2019年3月25日 20時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
うまる - ああぁぁぁ面白すぎるーー!そして羽で空を飛びたい!(幼い頃の夢) (2019年3月24日 22時) (レス) id: 33735b993c (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - RURUさん» コメントありがとうございます!羽があったら、空を飛べたら、っていうのは子供なら一度は考えることですよね。ドラ〇もんの雲固めガス使ったとこにダイブしたいとか思っていた頃が懐かしい← 仕事でなかなか更新できない時もありますが、頑張りますので応援宜しくです! (2019年3月22日 13時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - この話大好きです!いつも楽しみに読ませて貰ってます!!羽があったらなーって小さい頃思っていたのでこんな小説に出会えて嬉しいです!これからも頑張ってください! (2019年3月20日 21時) (レス) id: 9ed3921c1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年3月5日 13時