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すると奴らは、俺の方に標的を変えたらしくAさんの脇をすり抜けるようにして突っ込んできた。
『……!総くん…!!』
Aさんの声が耳に響く。
すぐさま自分の思考を迎撃に切り替えて、用意してた札を刀に貼り付けた。
ガキン、と硬い音がして、突っ込んで来てた2人の笠野郎が結界に弾かれ吹っ飛んでいく。
それと同時に役目を終えた結界が、ビキビキと音を立てて崩れていった。
再び俺に、あの不快な感覚が纏わりつく。
強烈な吐き気と痛みを気合いでねじ伏せて、吹っ飛んでった笠野郎の1人を刀でぶった斬った。
Aさんもすぐに駆け付けてくれて、もう1人をぶった斬る。
笠野郎が全員消えて、不快な感覚からも解放された。
思わず息をつくと、さっきまでの雰囲気はどこへやら。
Aさんは珍しく焦ったような顔をしながら、俺に飛びついてきた。
『総くん、大丈夫!?ゴメン!!怪我してないかい!?』
普段ならまず見ることのねェAさんのテンパり様が面白くて、つい笑いそうになる。
沖「Aさん、落ち着いてくだせェ。そんな焦らんでも、俺ァ怪我1つしてやせんよ」
『よ、良かったぁ……ゴメンね、まさかあいつらがあそこで総くんを狙うなんて思わなくって…本当にゴメンね、苦しかったでしょ…』
Aさんの腕が俺の背中に回って、強く抱きしめられる。
滅茶苦茶心配してくれたんだって思うと、それなりにやべェ状況だったってのに嬉しさが込み上げてきた。
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影咲 遥(プロフ) - 腐葉土さん» 初めまして、作者の影咲と申します。お気に入り登録をして頂きありがとうございます!こうして感想を頂けるのも初めてでして、大変嬉しく思っています。これからも頑張って更新していきますので、応援して頂ければ幸いです。コメントを頂き、本当にありがとうございます! (2017年9月19日 1時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
腐葉土(プロフ) - 失礼します。お気に入り登録させて頂きました。文が上手で、見てて楽しいです!作者様のペースで構いませんので、更新頑張って下さい。 (2017年9月18日 22時) (レス) id: a61a5945a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2017年9月14日 13時