5-15 ページ23
『はい、総くんお疲れ様でした。とても初めてとは思えないほど良い戦いっぷりだったよ。今の段階でも動物型の妖怪くらいなら任せられそうだねぇ…これは先が楽しみだよ』
Aさんが"白螢"を背負い直して、さっき毒を斬った時と変わらねェ気の抜けそうな拍手と共に俺の方に歩いてくる。
その表情は心底嬉しそうだ。
沖「Aさんの言う通り、ただでけェだけの蛇でしたねィ…ちなみにAさん、"柊"で斬れねェモンはあるんですかィ?」
ミズチの体だけでなく、毒すらもぶった斬れた"柊"だ。
これなら大抵のモンは斬れるんじゃねェかと思う。
『んー…過信はしない方が良いけど、多分だいたいのモノは斬れると思うよ?あくまで対妖怪用の退魔刀だから、人間斬る時まで同じ斬れ味とはいかないだろうけど…少なくとも妖力が通ってるモノは何でも斬れるよ。骨でも鱗でも鎧でも。何せ…鬼が打った刀だからねぇ』
沖「へ?鬼?」
『そう。その"柊"ね、私の"白螢"を打ってくれた鬼が作ってくれたモノなんだよ。凄く腕の良い鍛冶師で、私の親の代からずっとお世話になってるのさ。あ、鬼が打ったからって別に妖刀ではないから安心してね。れっきとした退魔刀だから』
相当腕の良い鍛冶師が作ったんだろうとは思ってたが、まさか鬼が作ったモンだとは思わなかった。
Aさんが頼むくれェの奴だから、相当信頼のおける鬼なんだろう。
1度会ってみてェ、何となくそう思った。
沖「Aさん、礼言いてェんで今度その鬼さん紹介してもらって良いですか?」
『ん?うん、別に構わないよ。鬼にしては珍しく人間にも友好的だし、良い人だからきっと歓迎してくれるよ。今度連れて行くね』
鬼なのに良い人って言い方はどうかと思うが、思った通り人間に友好的なタイプの奴らしい。
まぁそうじゃなきゃ人間である俺のために刀打ったりしねェよな。
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
影咲 遥(プロフ) - 腐葉土さん» 初めまして、作者の影咲と申します。お気に入り登録をして頂きありがとうございます!こうして感想を頂けるのも初めてでして、大変嬉しく思っています。これからも頑張って更新していきますので、応援して頂ければ幸いです。コメントを頂き、本当にありがとうございます! (2017年9月19日 1時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
腐葉土(プロフ) - 失礼します。お気に入り登録させて頂きました。文が上手で、見てて楽しいです!作者様のペースで構いませんので、更新頑張って下さい。 (2017年9月18日 22時) (レス) id: a61a5945a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:影咲 遥 | 作成日時:2017年9月14日 13時