検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:54,898 hit

餡蜜3杯 ページ32

攘夷浪士の大量粛清があったあの雨の日。
俺がおかしくなったのは、確実にあの時からだ。

あいつの言葉に救われてから、Aと相対する時の感覚が変わった。


あいつと話してるとやたら楽しくなるし、あいつが笑ってたらこっちまで嬉しくなる。
心臓もドキドキと煩く騒ぎ立てるし、顔に熱を感じることだって少なくねェ。


だがそれを不快に思うかと言えば、答えはノーだ。
逆にあいつが居ねーと何だか妙にそわそわして落ち着かなくなるし、他の奴と話してるとこ見ると面白くねェ。


ずっと俺のとこに居りゃいいのに、なんて気味悪ィことまで考えちまう始末。
何が何だかさっぱりわからねェ。


「っつーわけなんですけど…これいったい何なんですかねィ」


自分だけじゃどうしたって答えが出なくて、近藤さんに相談を持ち掛けてみた。
俺が順を追って(余計なとこは割愛しながら)話してくと、次第に近藤さんの表情が笑みの形に変わっていく。
何つーか、まるで自分の子供の成長を見守る親っつーか…微笑ましいモンを見るみてーな、そんな表情だ。


「あの、近藤さん…?何なんですかィ?その顔…」

「ん?あぁ、スマンスマン。何だか嬉しくてな」

「嬉しい?」

「あぁ、まさか総悟がそんな感情を抱く日が来るなんて夢にも思ってなかったからな」

「ってこたァ近藤さん、アンタこの妙な感覚の正体が何なのか知ってんですかィ」

「あぁ、勿論だ」


やっぱ近藤さんは頼りになる。
俺がどんだけ悩んでも出なかった答えをあっさり見抜いてくれるたァ。


「で、結局これってどういうモンなんですかィ?」

「あぁ、それはだな…」


近藤さんは相変わらず優しい目をして俺を見てる。
この表情とさっきの言葉を聞く限り、決して悪いモンではねーんだろう。


俺は口を閉じて、近藤さんが次に紡ぎ出す言葉を待った。

餡蜜4杯→←餡蜜2杯



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
152人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

影咲 遥(プロフ) - 乙愛さん» ギャグ的なノリじゃなかったらめっちゃヤバいやつですね。でもギャグテンションだから許されるのです← (2019年2月21日 2時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
乙愛 - イチャイチャからの主、悲劇…。 (2019年2月19日 22時) (レス) id: 6dafc5383a (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - 乙愛さん» 一作品の中で必ず一度は誰かしら酷い目に遭うのが影咲ワールドです← これもドSの悲しいサガというか何と言うか…はい。 (2019年2月12日 18時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
乙愛 - わぉ。急展開。 (2019年2月11日 22時) (レス) id: 6dafc5383a (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - まもんさん» 次回作なのですが、実は既に別作品を執筆中で御座いまして…;残念ながらストーカー作品では御座いません。しかしながら折角のリクエストですので、以降の作品の参考にさせて頂きたいと思います。リクエストを頂きありがとうございました! (2019年2月10日 12時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:影咲 遥 | 作成日時:2018年11月1日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。