【銀魂】ドSなあいつは好敵手【沖田総悟】

饅頭4個 ページ29

「ほら、まだお蕎麦残ってんじゃん。折角優しいA様が作ってあげたんだから、残したら承知しないよ?」

「ドS王女が優しいとか、寝言ほざいてんじゃねーや」


今まさにこいつの優しさに触れたばっかで言うセリフじゃねーが、本音伝えてやるつもりなんざさらさらねーからこれで良い。
少し冷めちまった丼の中の蕎麦を啜る、が。


「んぐッ!?か、辛ッれェエエエエエエ!!!」

「プッ、あっはははははは!!甘い、お汁粉より甘いよ沖田!油断大敵、隙を見せたアンタが悪いんだからねー!!」


近くに置かれてたコップを引っ掴んで、流しで水汲んで一気に飲み干す。
Aはそんな俺を見て大爆笑してやがる。

このアマ、さっきのシリアスムードの間に蕎麦に何か辛ェモンぶっ込みやがったな!


何杯か水飲んで口濯いだが、まだ舌がヒリヒリしやがる。
油断も隙もあったモンじゃねェ。


「てめェ…!」

「いやー、銀さんもチョロいけど沖田もおんなじくらいチョロいね!警戒してんだろうけどその程度じゃまだまだ足んないぜ!」


未だに腹抱えて大爆笑してやがるこいつに殺意が込み上げてくるが、自然とこのやり取り自体は不快に感じねェ。
寧ろ…いや、それはきっと一時の気の迷いか何かだ。


そう思い込むことで、自分の中に芽生えそうな何かを強引に胸の内に抑え込んだ。

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