【銀魂】ドSなあいつは好敵手【沖田総悟】

煉り切り1つ目 ページ15

店を訪れる客にも容赦なくそのドSっぷりを発揮する古賀 Aだが、俺がやべェ代物食わされた回数は実は案外少なかったりする。
その理由は、毎回ちゃんと甘味の代金を払ってるからだ。


一歩間違えばとんでもねー劇物甘味を食わせられる古賀甘味堂だが、それはあくまで無料(タダ)で出されたモンだけ。
金で買ったモンに関しては、甘味の味が確実に保障されるのだ。


変なモン食わされるかもしれねーとわかっていながらも此処に通うのは、逆に金さえ払えば確定で文句なしに美味ェモンが食えるってわかってるからだったりする。


「甘味ってさ、基本的には嗜好品なわけよ。本来なら無くても生きてく上では何ら問題ない物じゃん?そんな物のためにわざわざお金出してくれるんだから、それにはちゃんと答えたいんだよね」

「地獄の沙汰も金次第ってやつか」

「意味的にちょっと違う気がするんだけど…てか地獄扱いは酷くない?」


あいつはそんなことを言っていた。
その言葉には甘味職人としての高ェプロ意識的なモンが感じられて、妙に感心しちまったのを覚えてる。


実際俺が金出して注文したモンに関しては、危険物が入ってたこたァ一度もねェ。
その手のモンが入ってたのは、新作だっつって出されたお試し品の無料団子や旦那に対するイタズラの巻き添え。
そういうのばっかりだ。


そっちも毎回入ってるわけじゃなく、2回に1回くれェの割合で当たりを引けるから然程悪い賭けでもねェ。
そういう気軽なギャンブル性があるとこも、この店の面白みの一つだ。

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