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「人の気も知らねーで、俺の幸せ勝手に決め付けやがって。確かに近藤さんも真選組の連中も、もう死んじまった姉上だって俺にとっちゃ大事な家族だ。だがな、それと同じくれェてめェのことも大事だと思っちまってんだよ。帰りたくねェと、離れたくねェと思っちまうくれェにはな」

「え、あ」


俺が言ってることに対して理解が追いついてねーんだろう。
Aは数度目を瞬かせて、間の抜けた声を漏らした。


「俺が帰りたくねーっつーのはそーいうことでィ。諦めたわけじゃねェ。ただ俺が、てめェと離れたくねーだけだ」

「……キミ、は…どう、したいの…どう、なりたいの…」


困惑している様子を隠すこともなく、Aは問うてきた。
どうやらやっと理解が追いついたらしい。


…どうなりたいか。
そう聞かれると、ちと答えに困る。

だけど。


「別に…てめェとどうこうなることまでは望んでねェ。てめェを困らせてェわけじゃねーしな。けど、できることならずっと一緒に居てェとは思ってる。例え今すぐ帰る方法があると言われても、てめェを独り残して帰りてェとは思えねーよ…今の俺ァ」

「……そっ、か…」


会話が途切れて、未だに自分がAの上に馬乗りになったままだったことに気付く。


「あ…悪ィ」

「ん……」


何とも言えねー空気のまま、俺はAの上から退いて自分のベッドに戻った。


「…寝る」

「…おぅ、おやすみ」


居心地の悪ィ雰囲気を残したまま、俺達は互いに布団を被る。
…当然のことながら、俺は朝まで寝付くことができなかった。

〜第21章〜→←*



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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
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影咲 遥(プロフ) - 雨さん» 此方も読んでくださってたんですね、ありがとうございます!見つけてしまったのです…この後も沖田くんと八月朔日ちゃんの行く末を見守ってくださいませ。コメントありがとうございました! (2018年8月20日 23時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 沖田くん見付けちゃったか〜(*´〜`*)これからどうなるのカナ…楽しみですね!でも沖田くんに帰ってほしくな(((殴 (2018年8月20日 15時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - 茲音さん» いつもコメントをくださってありがとうございます、何度くださっても嬉しいのでガンガンくださいませ!!←沖田くんだからこそ、見つけてしまったのです。物語は最終局面へ向かっております、最後まで楽しんで頂けることを祈っています。応援ありがとうございました! (2018年8月15日 14時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
茲音 - うわわ、旅行行っている合間に…!!! 何度もコメントしつこくてすみません;; ですが好きでコメントしたくなってしまい…(( 沖田くん見つけちゃいましたね…どうなるのか楽しみです、応援しています! (2018年8月14日 21時) (レス) id: 21349ef36e (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - 茲音さん» 早くも読んで頂いてありがとうございます、そして言わせちゃいました(笑)沖田くん自身言うつもりは無かった筈なのに、ついポロッと…そんな沖田くんも大好きです←いつも応援して頂きありがとうございます、これからは更新ペース上がりますので宜しくお願いします! (2018年8月4日 15時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2018年6月23日 15時

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