42章 ページ45
「あー、もうめんどくさいなぁ…ったく、終わったら残業代とか特別手当とかたっぷり貰わなきゃ割に合わないっての。マスターじゃ当てになんないし、土方さんか近藤さん辺りにお願いするかなぁ…」
軽く頭を掻きながら溜め息を零せば、何故か周りの連中は暫しポカーンとした後ゲラゲラと笑い出した。
「ぎゃはははは!こりゃ傑作だ!お嬢ちゃん、これから俺らに殺される奴に何を期待してるんだ?死人に幾ら掛け合ったところで、金など微塵も出しちゃもらえんだろう!!」
「そもそも嬢ちゃんも今ここで死ぬんだ、死人に必要な金は三途の川を渡るための六文だけだろう。そんくらいなら冥土の土産に俺らがくれてやるから大人しく死ぬんだな!」
本当にやかましい連中だ。
夜中だってのに近所迷惑甚だしい。
と言うか…
「別に良いよ、払ってくんなくて。だってアンタら…自分が川渡るためのお金無くなっちゃうじゃん」
トン、と軽く地面を蹴る。
次の瞬間にはゴトリと音を立てて、目の前に立っていた男の首が落ちていた。
瞬時に半化けした私の爪は長く鋭く尖り、今しがた首を刈り取った男の血で紅く濡れている。
一瞬の静寂。
僅かな時間を空けて、周りに居た他の浪士共が騒ぎ出した。
「お、お頭ァアアア!?」
「なッ、何だこいつ!!今何しやがった!?」
「み、耳生えてんぞ頭に!!こいつ天人か!?」
あぁ、ホントに喧しい。
「別に何でもいいでしょ。だってアンタら…もうすぐ死ぬんだから」
再び地面を蹴って、近くに居た男共の首を鋭利な爪で斬り裂き落としていく。
感覚が鋭敏になった耳が、浪士達が息を飲む微かな音を拾う。
「生憎冥土の土産に教えてあげるような優しさなんて、私は持ち合わせてないんだわ」
数はざっと50…いや、もうちょい居るかな?
まぁ何人でも良いや。
相手が何人居たところで、私のやることは何一つ変わらないのだから。
「さぁ、狩りを始めようか」
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影咲 遥(プロフ) - 夜空 星月さん» 星月様、初めまして！コメントを頂きありがとうございます。多分シャボン玉よりもグダる可能性大ですが、頑張って更新していきますね！応援ありがとうございました。 (2018年1月27日 22時) (
レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 【シャボン玉に乗せた恋心】のときからファンです！こちらの作品も応援してます！頑張ってください！！ (2018年1月27日 22時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影咲 遥 | 作成日時：2018年1月27日 21時
