37章 ページ40
「…んで、いったいどーしちゃったわけ?」
「何が」
「何がって…マスター、何か最近変っていうか…」
「変って、俺のどこが変だって言うんでィ」
悩んだところで答えなんて出やしないので、ドストレートに聞いてみることにした。
別に聞くようなことでもなかったのだが、どうにもこんないつもと違う態度を取られると何か気になる。
「何か、前より優しくなったっていうか…扱いがまともになったっていうか…」
「……別に扱い変えたつもりはねーけど」
「いやいや、明らかに変わったって。前なんて私のこと完全に犬扱いで気遣いとか欠片も無かったじゃん。でも今は何かこう…普通、っていうか…いや、不満なわけじゃないんだけどね?寧ろありがたいけど…」
別に優しくされることが嫌なわけではないし、今の待遇に不満があるわけでもない。
だが今までそんなことされたこと無かったから、いきなり態度をガラっと変えられても正直言って気色悪いのだ。
「不満がねーんなら良いじゃねーか。それとも何か?前の犬っころ扱いの方が良いっての…」
「滅相もございません」
若干食い気味になってしまったのは許してもらいたい。
私としても狼なのに犬扱いされるのは納得いかなかったし、扱いが良くなったのは喜ぶべきところなのだ。
これでまた対応を戻されたらたまったモンじゃない。
つーかやっぱ自覚あるんじゃん。
「なら話はこれで終わりでィ。早いとこ見回り済ませちまわねーと、今晩の宴会に間に合わなくなっちまう」
「…うん」
どうにもマスターはこの話題を続けたくないらしい。
まだ完全に納得できたわけではないけれど、これ以上話したところで他にわかることもなさそうだ。
そこから先はいつも通り見回りを終えて、狼化してマスターを乗せて屯所まで帰った。
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影咲 遥(プロフ) - 夜空 星月さん» 星月様、初めまして!コメントを頂きありがとうございます。多分シャボン玉よりもグダる可能性大ですが、頑張って更新していきますね!応援ありがとうございました。 (2018年1月27日 22時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 【シャボン玉に乗せた恋心】のときからファンです!こちらの作品も応援してます!頑張ってください!! (2018年1月27日 22時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2018年1月27日 21時