検索窓
今日:9 hit、昨日:6 hit、合計:82,432 hit

2-14 ページ36

『今晩はとりあえずこれくらいかな。総くん明日も仕事でしょう?ゴメンね、こんな夜遅くに付き合わせてしまって』

沖「Aさんに会えるんなら別に構わねェですよ、どーせサボる気満々でしたし。また何かあったら声かけてくだせェ、次は電話でもメールでもしてくれると嬉しいんですけど」


Aさんも一応携帯電話は持ってたんで、昼間の内に連絡先は交換しといた。
なのにAさんが使ったのは、まさかの紙の鳥。
これじゃ何のために連絡先交換したのかわかったモンじゃねェ。


『うーん、最近買ったばかりでまだ慣れなくてねぇ…機械って難しいなぁ、未知の産物だよどれも』


武州の田舎を拠点にしてるだけあって、Aさんは文明の利器が苦手らしい。
俺から言わせてもらえりゃAさんが使う陰陽術の方がよっぽど未知の産物なわけだが、それと同じ感覚なのかもしれねェ。


『朧車!』


Aさんが呼ぶと、遠い空からさっき乗ったのと同じ牛車が飛んできた。
やっぱアレで帰んのか。


朧「A様、ご用事はお済みですかえ?」

『うん、終わったよ。また総くんのことを送ってあげて欲しいんだけど、頼まれてくれるかな?』

朧「承知仕りました。沖田殿、先ほどの屋敷で宜しいかえ?」

沖「へィ、そこで問題ありやせん。Aさんは、あのホテルまで戻るんですよねィ?良ければ、もうちょい一緒に居てェんですけど…」


僅かに頬を赤く染めながら言えば(勿論演技)、Aさんは少しきょとんとした後クスリと笑った。


『フフフ、総くんって昔から甘えっ子さんだったよねぇ…良いよ、私も一緒に乗って屯所まで見送ってあげるね。その後ホテルまで乗っていくから』

沖「ありがとうございやす、Aさん」


作戦成功だ。
ちょっとでも長くAさんと一緒に居たくて考えた台詞。

優しいAさんのことだから、こういえば一緒に乗って来てくれるだろうと考えたが間違ってなかったらしい。
朧車もAさんのこと運びたがってたし、これでちょっとでも恩売れりゃ一石二鳥だ。
こいつ結構便利だから、好感度上げといて損はねェだろう。

んな打算たっぷりな俺の思考を知りもせず、Aさんは微笑みながら俺の手を引いて朧車に乗せてくれた。


そっから屯所に着くまで、綺麗な景色眺めながらの空中デート。
何つーか、凄ェ幸せだ。
柄にもなく、こんな時間がずっと続いてくれりゃ良いと思った。

番外編 妖怪学講座→←2-13



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (64 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
80人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 妖怪   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

影咲 遥(プロフ) - 愛音さん» 返信したコメが消えるという謎減少…申し訳ないので、もう一度お返ししますね。面白いと言ってくださってありがとうございます!これからも更新を頑張っていきますので、また読んでやってください。コメントありがとうございました! (2018年1月27日 20時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:影咲 遥 | 作成日時:2017年8月30日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。