死にたがり少女は何故か双子に愛される (ページ3)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:27,682 hit

二ノ怪ページ3

いばらside

上手く……いくかな？

胸の前で手をぎゅっと組み構える

ｷﾞｨ

？｢はーあーい｣

ｷﾞｨｨｨｨｨ

薄らと目を開けても誰もいない…

声はしたのに…

ぽん

ぽん？

？｢こっちだよ｣

『ひっ』

肩！肩掴まれた！びっくりしたぁ…

勢いよく振り向くと私の髪が目の前の何かに貫通した

『きゃぁ！？』

びっくりして床にへたり込むと高笑いする声が聞こえる

？｢くっ…くふふ…あははは！！！｣

男の子の声…？

？｢大丈夫？｣

こちらを向く大きな目とバッチリあう

『透ける体…人魂…昔の制服…あ、あなたは…』

？｢俺は怪異さ…学園七不思議が七番目…｣

？｢トイレの花子さん……はじめまして｣にっ

不敵に笑ったその顔は男の子そのもの

やっぱりおかっぱと赤いスカートは嘘なんだ…

『男の子…よね？ダメじゃない？あ、でも幽霊ならいいのかしら…？』

う～ん…分からなくなってきた

花｢確かに俺は男だよ…でも性別以外は君が聞いた噂の通り｣

花｢君にもあるんだろ？聞かせてよ願い事｣

そうだ…願い事…

『私は白雪いばら…私を…』

花｢ん？？｣

『私を殺して欲しい…』

花｢…………。｣

一瞬…花子さんはとっても暗い顔をした

でもまた直ぐに笑顔に戻って

花｢それは無理かな！｣ﾆｺ

『どうして！？願いを叶えてくれる怪異じゃなかったの！？』

花｢わかってると思うけど…怪異の力を借りるからには相応の代償を支払ってもらう｣

花｢だけど死んでしまったら払える対価がないだろう？だから無理なんだ｣

『そんな………』

私は………自分で死ぬには勇気が足りなくて…誰かにちょっと…ほんの少し背中を押して欲しかった

それだけで私は自由になれたはずだから

花｢あぁ…そんなに悲しそうにしないで！？他の願いなら叶えてあげられるからさ！ほら！これあげる！！｣

渡されたのはこけし………ん？こけし？

『なにこれ…』

花｢こけし｣

『で？』

花｢ちょっとエロい｣

『ふんっ！！』

窓の外に向かって投げる

花｢あ～！！｣

『？』

床になにか落ちてる…

ｷﾗｷﾗ

花｢あっ！それはダメ！｣

『ん？』

勿｢ノメ｣

『ん"ぐ！？』

花｢あぁぁ！？｣

ｺﾞｸﾝ

勿怪達によって無理やり口に突っ込まれた何かを反射的に飲み込んでしまった

花｢まったく…それは人魚の鱗…同じ人魚から取れた鱗を飲んだ者同士は恐ろしい呪いを受ける代わりに非常に強力な縁で結ばれる｣

恐ろしい…呪い…もしかしたらそれで…