誰にも渡さない (ページ43)

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帰路ページ43

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花火も終盤を迎え

フィナーレでたくさんの花火が上がる

終わってほしくない…

この幸せな時間もついに終わりが来た

LT「終わっちゃったね」

「うん、綺麗だったね…」

周りの人が帰路に着く中

私たちはそのまま座ったまま海を眺めてた

LT「そろそろ車に戻ろっか」

「うん…」

オッパと手を繋いだまま歩き始めた

帰りたくなくて

足取りが重い

LT「いっぱい歩いたし足痛い？」

「だ、大丈夫」

特に痛くない足を気遣いながら？

オッパは歩くのを遅くしてくれた

時間はあっという間に過ぎていく

車に戻って一息つくと

オッパがマンションとは真逆の道に車を走らせた

LT「まだ時間大丈夫だよね？」

「う、うん…」

LT「少しだけ寄り道していい？」

「いいよ…」

珍しく？オッパがそれ以上話さなかった

私はいつ言い出そうか悩んでた

数分間山道を登った

LT「少しだけ歩ける？」

「うん、いいよ」

そう言われて車を降りた

オッパは車を降りるとまた私の手を握り
先導してくれた

「うわぁー綺麗」

目の前に広がる夜景に思わず声が出た

LT「でしょ、ここ穴場でめっちゃ景色いいんだ。Aと見たくて」

さりげなく呼び捨てにされたのが嬉しかった…笑

「連れて来てくれてありがとう」

LT「どういたしまして」

オッパはそう言うと優しい顔で夜景を眺めた

こんなの…もう…言い出せない…

このまま2人で何処か

どこか遠くへ

行きたい…