幸せを告げる箱 (ページ11)

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薄暗い館内を2人で歩き
大きな水槽の前でたくさんの小さい魚が
泳いでるので眺めた

LT「ここにいる魚たちはどう言う気持ちで
泳いでるのかな？楽しいのかな？」

「楽しいのか、狭くて悲しいのか水の中だから
泣いててもわからないよね」

暗がりに隠れる魚を見て思った

私もあの日
静かで暗い海底にいる気分だった

オッパたちのおかげで
今こうして元気は出たけど
2人がいながらったらずっと
どん底にいたと思う

LT「Aちゃんもう少しでイルカショー始まるって」

「え」

イトゥクさんは早く行こうと手を引っ張る
子どものように無邪気に笑って私の手を引いた

その笑顔になんだか癒された

2人で席に着いて
途中でちゃっかり買ってきたお菓子を2人で
食べながらショーを楽しんだ

LT「すごかったね」

「はい」

LT「次このカワウソの餌やり体験いこ」

イトゥクさんはパンフレットを見ながら
目を輝かせていた笑

水族館を堪能して
今度はレストラン

少しお高そうな雰囲気で
窓際の夜景の見える個室の席に案内された

メニュー表を見てギョッとする私に
イトゥクさんは

LT「値段は気にしないで笑」

と笑われた

笑えないレベルの値段なんですが……

LT「好きなもの食べて」

「わ、わかりました」

とは言うもののやっぱ値段に目がいく……笑

悩みに悩んでやっと注文

悩みすぎってイトゥクさんに笑われた

LT「Aちゃんここの屋上からの景色
すごいからあとで見に行かない？」

「はい、いいですよ」

たくさんお話をしながら食事を済ませ
私たちは屋上に向かった

屋上は人も少なく夜景が一望できた

「すごいキレイ」

LT「でしょ、ここお気に入りなんだ」

イトゥクさんの手が触れたと思ったら
手を繋いできた

LT「Aちゃん」

「はい、」

LT「これからも今日みたいに僕とデートしてくれる？」

急に真剣な眼差しでそんなことを言われ
ちょっと恥ずかしくなった

手も繋いでるし…笑

「はい、私なんかでよければ
　いつでもお供します」

LT「よかった！ありがとう笑
　いつでもね！言ったね笑」

「あ、予定が合えば…笑」

そう言って2人で笑った