One more time③【赤井秀一】 (ページ7)

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『…よし、！』

なんとか零の怪我の様子を見て手当を終えた

そんなに重症じゃなくてよかった

「ありがとな」

『まったく…秀一に喧嘩ふっかけない方が身のためよ。』

そう言うと視線を感じて、見るとキリッと睨まれていた

『すんません…』

組織に潜入中二人の間で起こったことは詳しく聞いていない

一体何があったのか…

『あなた達がそんなに張り合う理由ってなに？』

「教える程でもない。」

手当中に出たゴミを片付けながら零は言う

その顔は、切なさと怒りが混ざっていてなんとも言えなかった

そんな顔を見たら私は

『…その件に関してどっちにつくつもりも、これ以上聞くつもりもないけど
私はこれからも零の友達でいたい。』

零の目を見て言った

その私の目を零も捕まえて互いの視線が絡む

「ﾌｯ、良い奴だよ、Aは。」

『…？』

「よし、そろそろ飲み始めよう。もう夜だ。」

零は冷蔵庫からお酒を取り出してテーブルに並べる

その途中で

「Aには感謝しているよ。」

そう呟いた

『何、急に』

「ん？本当のことを言っただけさ。…Aがいてくれてよかった。」

零は真っ直ぐに気持ちを伝える人だなぁと感心してしまう

「ほら、乾杯」

二人で椅子に座りお酒を差し出される

『ん、乾杯』

缶をコツンと合わせ飲み始めた

「お、美味い。酒のチョイスがいいな。」

『でしょ？これ私のおすすめだから。』

「俺が作ったつまみにも合いそうだ。」

『いただきます』

並べられているおつまみに手を付けて口に入れると

『ん！！！』

「ん？」

『美味しい、、！！』

おつまみ史上最高の美味しさに思わず目を見開く

かなりの感動だ

「ほんと、美味そうに食べてくれるな。作りがいがある。」

『だって美味しいもん』

「それはどうも」

『これ、後でレシピ教えてね』

「ﾌｯ、あぁ。」

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