One more time③【赤井秀一】 (ページ5)

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「今日の夜？空いてるが…」

『…零の怪我が心配だから様子見たくて』

「ﾌｯ、そういうことか。でも大丈夫、そこまで心配される程じゃない。」

零はそう言うけど、こっちは怪我はもちろんその他のことも心配なのよ

『もう…じゃあこう言えばいいかしら。
今夜一緒に飲まない？』

「分かってるだろ、俺が空いてる限りAの誘いを断らないって。」

『知らなーいっ。』

「まったく…仕方ない、今夜飲もう。」

やった、よかった

作戦成功、と小さくガッツポーズ

零は仕方なさそうに言ってるけど、本当は嬉しいくせに

「場所は…」

『あ、そうだ…』

さすがに今二人で外に出るのはリスクがあるかも…

となったら…

『零の家！』

電話の奥から「え？」と声が漏れる

『だめ？』

「いいや、そうしよう。下手に僕たちで外をうろつけないだろうし。」

『えぇ。じゃあ今日の夜、お酒買って行くから場所は後で送ってくれる？』

「あぁ、分かった。何か食べるものも作っておく。」

さすがポアロの看板店員

そういうのは得意って感じね

電話が切れると秀一が起きてくる音がした

『あ、おはよう秀一。よく寝れた？』

「あぁ、お陰様で。…誰かと話していたみたいだが…」

『…あぁ、起きてすぐ友達から電話来ちゃって』

なんでかわからないけど

零だとは言えなくて…

『仕事じゃないから大丈夫よ。』

「そうか」

友達っていうことは嘘じゃないはずなのに

秀一に嘘をついたみたいでそんな自分が嫌になる…

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